一 地方税法七二条の五一第一項ただし書にいう「特別の事情」には、東京都都税条例三〇条ただし書にいう「課税洩れ」が含まれる。 二 東京都都税条例三〇条ただし書にいう「課税洩れ」には、納税者の責に帰することのできない事由による賦課もれの場合も含まれる。
一 東京都都税条例三〇条ただし書にいう「課税洩れ」と地方税法七二条の五一第一項ただし書にいう「特別の事情」 二 納税者の責に帰することのできない事由による賦課もれの場合と東京都都税条例三〇条ただし書にいう「課税洩れ」
地方税法72条の51第1項,東京都都税条例30条
判旨
地方税法72条の51第1項ただし書の「特別の事情」には、納税者の責に帰することができない事由による賦課漏れのため、所定の納期とは異なる納期を定めて賦課徴収を行う必要がある場合が含まれる。
問題の所在(論点)
地方税法72条の51第1項ただし書が規定する、法廷の納期によらないことができる「特別の事情」の意義、および納税者の責に帰すべからざる賦課漏れがこれに該当するか。
規範
地方税法72条の51第1項ただし書にいう「特別の事情」とは、条例が例示する課税漏れが含まれ、具体的には納税者の責に帰することができない事由による賦課漏れが生じ、そのために所定の納期とは異なる月に納期を定めて賦課徴収を行う必要がある場合を指す。
重要事実
上告人に対し、当初の賦課決定において賦課漏れが生じていた。東京都知事は、東京都都税条例30条ただし書を適用し、本来の納期とは異なる時期に当該賦課漏れ分を徴収する処分を行った。上告人は、これが地方税法72条の51第1項ただし書の「特別の事情」にあたらないとして処分の違法を訴えた。
あてはめ
本件における賦課漏れは、納税者である上告人の責に帰することができない事由により生じたものである。このような賦課漏れが生じた場合、適正な税負担の公平を期するためには、後日であっても所定の納期とは異なる納期を定めて賦課徴収を行う必要性が認められる。したがって、本件の事情は同条項にいう「特別の事情」に該当すると評価できる。
結論
本件処分に違法はなく、納税者の責に帰すべからざる事由による賦課漏れへの対応は「特別の事情」として適法である。
実務上の射程
地方税の賦課徴収において、原則的な納期によらない例外的な運用が許容される範囲を画したものである。条例による例示を考慮しつつ、課税の公平性の観点から「特別の事情」を柔軟に解釈する実務上の指針となる。
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