有限会社の社員総会における議長の選任につき、定款に特別の定めのないかぎり、出席社員の互選によつて議長が選任される。
有限会社社員総会における議長の選任方法
有限会社法41条,商法244条2項
判旨
有限会社の社員総会における議長の選任について、定款に別段の定めがない場合には、出席社員の互選によって選任されるべきである。
問題の所在(論点)
定款に議長選任に関する定めがない有限会社の社員総会において、どのような手続で議長を選任すべきかが問題となった。
規範
社員総会(株主総会)の議長選任につき定款に定めがない場合、会議の自律的運営の原則に基づき、出席した構成員の多数決(互選)によって議長を選出する。
重要事実
本件は、有限会社の社員総会における議長の選任方法が争点となった事案である。当該有限会社の定款には、議長の選任方法に関する具体的な定めが置かれていなかった(判決文からは詳細な事実関係は不明)。
あてはめ
定款に特段の定めがない以上、総会の運営は出席者の合意に基づくべきである。したがって、出席社員が互いに選び合う「互選」の手続を経ることは、社員総会の自律性を確保する合理的な方法といえる。
事件番号: 昭和47(オ)355 / 裁判年月日: 昭和49年6月17日 / 結論: 棄却
有限会社の取締役が、その相互間において新取締役選任の決議の手続に入るまでに辞任すべき旨を申し合わせても、後にその申合せを撤回して辞任の手続をとらないことは許される。
結論
定款に定めがない限り、社員総会の議長は出席社員の互選によって選任される。
実務上の射程
本判決は旧有限会社法下のものだが、現在の会社法における株主総会議長の選任についても同様の理が妥当する。実務上、定款に「社長を議長とする」旨の定めがない場合は、本判決の法理に従い互選による必要があるため、決議取消事由の有無を検討する際の基準となる。
事件番号: 昭和48(オ)794 / 裁判年月日: 昭和51年12月24日 / 結論: 棄却
一、株式会社が定款で株主総会における議決権行使の代理人の資格を株主に限定している場合においても、株主である地方公共団体、株式会社が、その職制上上司の命令に服する義務を負い、議決権の代理行使にあたつて法人の代表者の意図に反することができないようになつている職員又は従業員に議決権を代理行使させることは、右定款の規定に反しな…
事件番号: 昭和44(オ)276 / 裁判年月日: 昭和45年8月20日 / 結論: 破棄自判
取締役会の決議を経ることなく、代表取締役以外の取締役によつて招集された株主総会は法律上の意義における株主総会とはいえず、そこで決議がなされたとしても、株主総会の決議があつたものと解することはできない。
事件番号: 昭和44(オ)1112 / 裁判年月日: 昭和45年4月2日 / 結論: 棄却
一、役員選任の株主総会決議取消の訴の係属中、その決議に基づいて選任された取締役ら役員がすべて任期満了により退任し、その後の株主総会の決議によつて取締役ら役員が新たに選任されたときは、特別の事情のないかぎり、右決議取消の訴は、訴の利益を欠くに至るものと解すべきである。 二、前項の場合であつても、右株主総会決議取消の訴が当…
事件番号: 平成25(受)650 / 裁判年月日: 平成27年2月19日 / 結論: 棄却
1 共有に属する株式について会社法106条本文の規定に基づく指定及び通知を欠いたまま当該株式についての権利が行使された場合において,当該権利の行使が民法の共有に関する規定に従ったものでないときは,株式会社が同条ただし書の同意をしても,当該権利の行使は,適法となるものではない。 2 共有に属する株式についての議決権の行使…