組合の解散後その清算手段の終了前に、組合員の一人から他の組合員に対し組合財産の分割を求める訴は、許されない。
清算手続の終了前に組合財産の分割を請求することの許否
民法676条,民法683条
判旨
組合解散時において組合財産である賃借権を分割請求することは、その性質上又は契約の趣旨に照らし認められない。組合契約に基づき成立した組合が解散事由に該当した場合でも、賃借権の分割を求めることはできないとした原審の判断を支持した。
問題の所在(論点)
組合が解散事由に該当した場合において、組合員は組合財産である賃借権について、清算手続を経ることなく(あるいは清算の一環として)その分割を個別に請求することができるか。
規範
組合財産は組合員の合有に属する(民法668条)ため、清算手続によらずに個々の財産について分割を求めることは原則としてできない。特に賃借権のような不可分的な性質を有する権利については、組合の解散事由が生じたとしても、直ちにその分割を求めることは認められない。
重要事実
上告人と被上告人との間で組合契約が締結され、組合が成立していた。その後、当該組合に解散事由が生じた。上告人は主たる請求として組合の解散を前提とした主張を行い、予備的請求の一部として、組合財産に含まれる賃借権の分割を請求した。原審は、当該賃借権について分割を求めることはできないと判断し、請求を棄却した。
あてはめ
組合契約により成立した組合に解散事由が生じたとしても、組合財産の処理は清算手続(民法685条以下)によるべきである。本件において上告人が分割を求めたのは賃借権であり、その性質上、当然に分割が許容されるものではない。したがって、解散事由の発生を理由に直ちに賃借権の分割を認めることはできず、分割を認めなかった原審の判断に違法はない。
結論
組合財産である賃借権について分割を求めることはできない。したがって、上告人の請求を棄却した原判決は正当である。
実務上の射程
組合解散時における組合財産の帰属・処理に関する判断材料となる。組合財産が賃借権である場合、その不可分性や組合法理(合有)に基づき、安易な分割請求は認められないことを示している。答案上では、民法668条(合有)および685条(清算)の文脈で、清算前における個別財産の分割請求を否定する根拠として活用できる。
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