刑訴法二四条の合憲性
刑訴法24条,憲法32条,憲法37条
判旨
刑事訴訟法24条の規定(忌避の申立てに対する決定の方式等)は、憲法32条(裁判を受ける権利)または憲法37条(公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利)に違反しない。
問題の所在(論点)
刑事訴訟法24条が、被告人の公平な裁判を受ける権利(憲法32条、37条)を侵害し、違憲といえるか。
規範
憲法32条および37条は、裁判の公正を担保することを目的とするが、具体的な訴訟手続の形式については立法府の合理的な裁量に委ねられている。忌避手続に関する刑事訴訟法24条の規定は、適正な裁判を実現するための合理的な手続的制約であり、憲法の保障する裁判を受ける権利や公平な裁判所の要請を侵害するものではない。
重要事実
上告人は、刑事訴訟法24条(忌避の申立てを受けた裁判官が、その申し立てを却下する決定に関与できる旨等を定めた規定)が、憲法32条(裁判を受ける権利)および憲法37条(公平な裁判所の確保)に違反すると主張して上告を申し立てた。
あてはめ
最高裁判所は、過去の大法廷判決(昭和23年12月24日決定等)の趣旨を引用し、刑事訴訟法24条の規定が憲法の各条項に抵触しないことを判示している。本件においても、同条の定める手続が憲法上の要請に反するような不合理なものとはいえないと判断され、上告人の主張には理由がないとされた。
結論
刑事訴訟法24条は合憲であり、本件上告は棄却される。
実務上の射程
刑事訴訟における裁判官の忌避手続の合憲性を確認した判例である。司法試験の答案においては、裁判の公平性や適正手続(31条)を論じる際、制度的保障としての忌避手続の根拠として言及することが考えられるが、本判決自体は簡潔な合憲判断に留まっている点に留意が必要である。
事件番号: 昭和50(あ)915 / 裁判年月日: 昭和50年7月4日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑の執行猶予を言い渡すか否かは、被告人が刑法25条1項各号に定める要件を充足していることを前提とするものであり、同要件を欠く場合に執行猶予を付さないことは、憲法14条の平等原則に反しない。 第1 事案の概要:被告人が刑事裁判において有罪判決を受けた際、刑の執行猶予の言い渡しを受けられなかった。これ…
事件番号: 昭和46(あ)1183 / 裁判年月日: 昭和46年7月23日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑法25条2項は憲法14条1項および39条後段に違反せず、また刑法25条の2第2項および3項は憲法31条に違反しない。 第1 事案の概要:被告人は再度の執行猶予の可否や、保護観察の仮解除がなされなかったことの不当性を理由に、刑法25条2項、および25条の2第2項、3項の違憲性を主張して上告した。判…
事件番号: 昭和44(し)80 / 裁判年月日: 昭和44年12月23日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】簡易裁判所がした裁判官忌避申立却下決定に対しては、刑事訴訟法429条1項1号に基づき管轄地方裁判所へ準抗告をすべきであり、直接最高裁判所に対して特別抗告をすることはできない。 第1 事案の概要:被告人が道路交通法違反被告事件において、簡易裁判所の裁判官に対して忌避の申立てを行った。簡易裁判所はこの…