一、名誉毀損の摘示事実につき事実と誤信する相当の根拠がないとされた事例 二、弁護人が被告人の利益擁護のためにした行為と刑法上の違法性の阻却 三、弁護人が被告人の利益擁護のためにした名誉毀損行為につき正当な弁護活動として刑法上の違法性が阻却されないとされた事例
判旨
被告人が上告提起後に死亡したことが戸籍抄本により明白である場合、刑事訴訟法414条、404条、339条1項4号に基づき、決定をもって公訴を棄却すべきである。
問題の所在(論点)
上告提起後、判決前に被告人が死亡した場合に、上告裁判所がいかなる裁判をすべきかが問題となる。
規範
上告審の審理中において被告人が死亡したときは、刑事訴訟法414条により準用される同法404条及び339条1項4号に基づき、裁判所は決定をもって公訴を棄却しなければならない。
重要事実
名誉毀損被告事件について、昭和46年2月20日に東京高等裁判所が言い渡した判決に対し、被告人から上告の申立てがなされた。しかし、上告審の審理継続中である昭和50年12月6日、被告人が死亡したことが、東京都千代田区長作成の戸籍抄本の記載により判明した。
あてはめ
本件において、被告人は上告提起後の昭和50年12月6日に死亡している。この事実は戸籍抄本の記載という公文書によって明白に証明されている。刑事訴訟法339条1項4号は、被告人が死亡したときに決定で公訴を棄却すべき旨を定めており、これは上告審の手続(414条、404条)においても適用される。したがって、実体的な審理を継続することはできず、形式裁判により手続を終了させるべきである。
結論
本件公訴を棄却する。
事件番号: 平成27(あ)239 / 裁判年月日: 平成27年3月3日 / 結論: その他
【結論(判旨の要点)】被告人が判決宣告前に死亡したことが明白である場合、裁判所は決定をもって公訴を棄却しなければならない。 第1 事案の概要:被告人は強制わいせつ、廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反、名誉毀損の罪で起訴されていた。大阪高等裁判所が平成27年1月27日に判決を言い渡したが、検察官の上告後に提出された戸籍…
実務上の射程
被告人の死亡という訴訟条件の欠如が判明した場合の処理を示す基本判例である。答案上は、被告人死亡時の公訴棄却決定の根拠条文(339条1項4号)を確認する際に参照する。上告審であっても、判決ではなく決定により公訴棄却すべき点に留意が必要である。
事件番号: 平成1(す)22 / 裁判年月日: 平成元年3月13日 / 結論: その他
【結論(判旨の要点)】被告人が上告審において死亡した場合には、裁判所は決定をもって公訴を棄却しなければならない。 第1 事案の概要:被告人が平成元年2月16日に死亡したことが、村長認証の戸籍謄本によって確認された。本件は最高裁判所に係属中の事案であった。 第2 問題の所在(論点):上告審において被告人が死亡した場合の裁…
事件番号: 昭和49(す)127 / 裁判年月日: 昭和49年7月18日 / 結論: その他
【結論(判旨の要点)】刑事訴訟において被告人が死亡したことが戸籍謄本等により明らかとなった場合、裁判所は刑事訴訟法に基づき公訴を棄却しなければならない。 第1 事案の概要:被告人が昭和49年5月14日に死亡した。この事実は、昭和49年6月13日付の秋田市長の認証に係る被告人の戸籍謄本によって確認された。検察官は、被告人…