いわゆるF事件の監禁・強要事件の上告棄却決定
判旨
逮捕・監禁罪における「監禁」とは、人の身体の自由を拘束し、その一定の場所からの脱出を困難にすることをいい、強要罪とは、暴行または脅迫を用いて人に義務のないことを行わせることをいう。本件では、被告人らによる行為がこれらの構成要件を充足し、両罪が成立すると判断された。
問題の所在(論点)
被告人らの一連の行為が、刑法上の監禁罪および強要罪の構成要件を充足するか、また、原判決の法令適用に誤りがないかが問題となった。
規範
監禁罪(刑法220条)における「監禁」とは、一定の区域内から脱出することを困難ならしめて、人の身体の自由を拘束することをいう。また、強要罪(刑法223条1項)は、生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害することを要件とする。
重要事実
判決文本文には具体的な事実関係の記載がなく、被告人らが監禁罪および強要罪の成立を争って上告したという経緯のみが示されている。原審(控訴審)は被告人らに対し、監禁罪および強要罪の成立を認める判断を下していた。
あてはめ
最高裁判所は、職権をもって記録を調査した結果、被告人らに対して監禁罪および強要罪の成立を認めた原判決の判断は正当であると認めた。弁護人が主張した憲法違反や判例違反の点は、具体性を欠くか、あるいは事案を異にするものであり、採用し得ないとした。
結論
被告人らにつき、監禁罪および強要罪の成立を認めた原判決は正当であり、本件各上告を棄却する。
実務上の射程
本決定自体は簡潔な棄却決定であるが、監禁罪と強要罪が併存し得ることを前提としている。実務上、身体自由の拘束(監禁)を手段として、さらに義務のない行為を強いた場合には、両罪が成立し、併合罪または観念的競合として処理されるべきことを示唆する事例である。
事件番号: 昭和47(あ)1889 / 裁判年月日: 昭和48年2月20日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】監禁罪(刑法220条)の成立には、人の身体の自由を拘束する状態が一定時間継続することを要する。原判決が監禁罪の成立を認めたことは、行動の自由の拘束が継続することを要しないとする趣旨ではない。 第1 事案の概要:被告人両名が被害者に対して身体の自由を拘束する行為を行った事案。弁護人は、原判決が「監禁…
事件番号: 昭和27(あ)5833 / 裁判年月日: 昭和28年11月27日 / 結論: その他
一 同一被告人に対する二個の銃砲等所持禁止令違反の公訴事実において、その不法所持にかかる日本刀がいずれも別個のものであり、且つ、判示の如くその事実上の支配状態を別異にするときは、たとい不法所持の日時、場所が彼此近接しているとしても、その間に公訴事実の同一性は認められない。 二 暴行脅迫が不法監禁中になされたものであつて…