公務執行妨害罪における職務としての現行犯人逮捕行為の適法性の判断は、逮捕行為当時における具体的状況を客観的に観察して、現行犯人と認められるに十分な理由があつたか否かによるべきものであつて、事後において犯人と認められたか否かによるべきものではない。
公務執行妨害罪における職務としての現行犯人逮捕行為の適法性の判断基準
刑法95条1項,刑法36条,刑訴法212条
判旨
本件は、上告理由が事実誤認または単なる法令違反にすぎないとして、刑訴法414条、386条1項3号に基づき上告を棄却したものである。
問題の所在(論点)
上告人が主張する事実誤認および法令違反が、最高裁判所に対する適法な上告理由(刑事訴訟法405条)を構成するか。
規範
上告趣意が刑事訴訟法405条各号(憲法違反、憲法解釈の誤り、判例違反)に該当せず、事実誤認や単なる法令違反を主張するものである場合には、適法な上告理由には当たらない。
重要事実
被告側が事実誤認および法令違反を理由として上告を申し立てた事案であるが、具体的な事案の内容や下級審の判断の詳細は判決文からは不明である。
あてはめ
弁護人の主張は、事実誤認および単なる法令違反の主張にとどまる。これらは刑事訴訟法が定める上告理由のいずれにも該当せず、原判決の判断も相当であると認められることから、適法な上告理由とはいえない。
結論
本件上告は不適法であるとして棄却される。
実務上の射程
最高裁が上告を棄却する際の定型的な処理プロセスを示すものであり、答案上は上告理由の制限(刑訴法405条)を確認する文脈で参照されるに留まる。具体的な判例法理の形成はない。
事件番号: 昭和60(あ)1496 / 裁判年月日: 平成元年1月23日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】本件各上告を棄却する。 第1 事案の概要:弁護人が、原判決に対し違憲および判例違反を理由として上告を申し立てた事案であるが、その主張内容は実質的にみて、単なる法令違反や事実誤認の主張に留まるものであった。また、引用された判例も本件事案とは事案を異にするものであった。 第2 問題の所在(論点):刑訴…