本件のような上告棄却の決定に対する意義を棄却した決定に対し更に異議の申立を認むべき規定は存しないので、本件申立は不適法なものとして棄却を免れない。
上告棄却決定に対する異議棄却決定に対し更に異議の申立は許されるか。
刑訴法385条,刑訴法386条,刑訴法428条,刑訴法414条
判旨
最高裁判所の決定に対しては特別抗告を申し立てることはできず、また上告棄却決定に対する異議申立を棄却した決定に対し、更に異議を申し立てることは法令上の根拠がないため認められない。
問題の所在(論点)
最高裁判所による決定(特に、上告棄却決定に対する異議申立を棄却した決定)に対し、さらに特別抗告や重ねて異議を申し立てることが認められるか。
規範
最高裁判所のした決定に対しては、裁判所法第7条等の解釈により特別抗告を申し立てることは許されない。また、刑事訴訟法上、特定の決定に対する異議申立が棄却された場合、その棄却決定に対してさらに重ねて異議を申し立てることを認める規定は存在しない。
重要事実
申立人は、最高裁判所が行った上告棄却の決定に対し、まず異議の申立てを行った。しかし、その異議申立を棄却する決定がなされたため、当該棄却決定に対してさらに不服を申し立てた事案である。
事件番号: 昭和37(す)149 / 裁判年月日: 昭和37年5月29日 / 結論: 棄却
上告棄却の決定に対する異議の申立は、書面でこれをしなければならないとされているのであつて、訴訟手続の明確を期する趣旨から見れば、電報はここにいう書面に該当しないものと解するのを相当とする。従つて電報による本件申立は法令上の方式に違反したものであるから不適法である。
あてはめ
最高裁判所の決定に特別抗告ができないことは判例上の確立した原則である。本件においては、上告棄却決定に対する異議申立を棄却する決定が既になされており、これに対しさらに異議を申し立てる法律上の根拠規定は刑事訴訟法等に見当たらない。したがって、申立人の不服申立ては適法な形式を欠いている。
結論
本件申立ては不適法であるため、棄却される。
実務上の射程
最高裁判所の終局的な判断に対する不服申立の限界を示すものである。刑事訴訟実務において、上告棄却決定に対する異議申立(刑訴法433条等参照)が一度棄却された場合、それ以上の不服申立手段は法的に遮断されることを確認する際に参照すべきである。
事件番号: 昭和25(す)257 / 裁判年月日: 昭和26年12月26日 / 結論: 棄却
本件は当裁判所第二小法廷がさきに、本件申立人がした上告の申立について、その上告趣意は刑訴四〇五条各号所定の事由に該当しないものとして、同四一四条、三八六条一項三号により右上告を棄却した決定に対し、別紙のごとき理由により異議を申立てるものであるが、右のごとき当裁判所の決定に対し、異議の申立を許す規定は存在しないのであるか…
事件番号: 昭和28(す)170 / 裁判年月日: 昭和28年4月30日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が刑訴法414条、386条1項3号に基づき上告を棄却した決定に対しては、異議の申立てをすることはできない。本判決は過去の大法廷決定を維持し、当該申立てを不適法として棄却した。 第1 事案の概要:被告人Aが提起した上告に対し、最高裁判所はその上告趣意が刑事訴訟法405条各号の事由に該当しな…
事件番号: 昭和30(す)194 / 裁判年月日: 昭和30年6月28日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がなした特別抗告棄却決定に対しては、更なる不服申立ては許されない。 第1 事案の概要:抗告人は、公職選挙法違反被告事件に関して最高裁判所がなした特別抗告棄却決定(昭和30年6月7日付)に対し、さらに重ねて特別抗告を申し立てた。 第2 問題の所在(論点):最高裁判所が下した特別抗告棄却決定…
事件番号: 昭和42(す)197 / 裁判年月日: 昭和42年7月12日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がなした上告棄却の決定に対しては、法律上抗告の申し立てをすることは許されず、また異議の申し立てと解する場合であっても法定の期間経過後になされたものは不適法である。 第1 事案の概要:被告人は、公職選挙法違反被告事件における最高裁判所の上告棄却決定(昭和42年5月25日付)に対し、特別抗告…