判旨
自転車競技法18条2号が定める禁止規定は、憲法に違反しない。先行する大法廷判例の趣旨に照らし、公営競技の射幸性を規制する合理的な立法目的とその手段の正当性が認められる。
問題の所在(論点)
自転車競技法18条2号が憲法(法の下の平等や職業選択の自由等)に違反し、違憲であるか。具体的には、公営競技に関連する規制が公共の福祉に基づく合理的な制限として容認されるか。
規範
公営競技における賭博行為等を制限する規定の合憲性については、公共の福祉による制限の範囲内であるか、または当該禁止規定が不合理な差別や過度な自由の制限に当たらないかという観点から判断される(先行の大法廷判例の趣旨)。
重要事実
被告人が自転車競技法18条2号の規定に違反する行為を行ったとして起訴された事案。被告人側は、同条の規定が憲法に違反するとして上告したが、先行する同種事案の合憲判決との整合性が問われた。
あてはめ
自転車競技法18条2号の合憲性については、すでに昭和25年11月22日の最高裁大法廷判決において、射幸心を煽る行為を防止し社会の秩序を維持するという観点から、憲法に違反しない旨の判断が示されている。本件においても、この判例の趣旨を覆すべき事情はなく、依然としてその判断枠組みが妥当すると解される。
結論
自転車競技法18条2号は合憲であり、本件上告は棄却される。
実務上の射程
本判決は、公営競技に関連する規制規定の合憲性を争う際の「先行判例の踏襲」を示す実務上の先例となる。答案上は、賭博等の射幸行為の制限が憲法上の権利を侵害するか否かが問われた際、公共の福祉による合理的制限として肯定される根拠として、過去の大法廷判例を引用する形で活用できる。
事件番号: 昭和33(あ)681 / 裁判年月日: 昭和36年5月26日 / 結論: 棄却
所論は、自転車競技法第一八条第二項の処罰規定は、憲法第二五条第二項に違反するものであるから、これに基づき処罰することは違憲であると主張する。しかし、憲法第二五条の法意は、国がすべての生活部面について社会福祉、社会保障の向上及び増進のための公共的配慮をなすべき責務のあることを宣言したにとどまり、個々の国民に対し、これに対…