自転車競技法第一八条は、憲法第三六条に違反しない。
自転車競技法第一八条は憲法第三六条に違反するか
自転車競技法18条,憲法36条
判旨
自転車競技法18条に規定された刑罰は、憲法36条が禁じる「残虐な刑」には該当しない。
問題の所在(論点)
自転車競技法18条に定める刑罰規定の内容が、憲法36条の「残虐な刑」にあたるか、同規定の合憲性が問題となった。
規範
憲法36条にいう「残虐な刑」とは、不必要な苦痛を伴い、人道に反するほど苛烈な刑罰を指す。刑罰の内容が社会の一般的正義感に照らして著しく妥当性を欠き、その目的を達成するために必要不可欠な範囲を超えて過酷なものである場合には、同条に抵触する可能性がある。
重要事実
被告人は自転車競技法18条に規定された罪を犯したとして起訴され、有罪判決を受けた。これに対し弁護人は、同条に定められた刑罰が憲法36条の禁ずる「残虐な刑」に該当し、違憲であると主張して上告した。
あてはめ
最高裁判所は、昭和23年6月23日の大法廷判決の趣旨を引用し、刑罰の内容が直ちに人道的見地から不当に過酷であるとは認められないと判断した。自転車競技法18条が定める具体的な刑罰内容が社会通念上の正義感に反し、必要以上に残虐な苦痛を強いるものとはいえないため、憲法36条違反の余地はないと解される。
結論
自転車競技法18条の規定は憲法36条にいう残虐な刑を定めたものとはいえず、合憲である。
実務上の射程
憲法36条に関する判断枠組みとして、死刑制度の合憲性に関する大法廷判決を維持・踏襲するものである。答案上では、特定の刑罰規定の重さが争われる場合に、本判例を引用して、社会通念上の正義感や人道の観点から「残虐」に該当するかを判断する基準として利用できる。ただし、本件自体は自転車競技法に関する短い判示であるため、憲法36条の定義については引用元の昭和23年大法廷判決とセットで理解することが望ましい。
事件番号: 昭和33(あ)681 / 裁判年月日: 昭和36年5月26日 / 結論: 棄却
所論は、自転車競技法第一八条第二項の処罰規定は、憲法第二五条第二項に違反するものであるから、これに基づき処罰することは違憲であると主張する。しかし、憲法第二五条の法意は、国がすべての生活部面について社会福祉、社会保障の向上及び増進のための公共的配慮をなすべき責務のあることを宣言したにとどまり、個々の国民に対し、これに対…