判旨
最高裁判所がした決定に対しては、刑事訴訟法上、特別抗告を申し立てることは許されない。
問題の所在(論点)
最高裁判所がした決定に対し、刑事訴訟法433条に基づく特別抗告を申し立てることが可能か。
規範
刑事訴訟法上の不服申立制度において、最高裁判所がした決定は終局的なものであり、これに対してさらに上訴(特別抗告)をなすことを認める規定は存在しない。
重要事実
被告人A、B、Cに対する刑事特別法違反被告事件において、最高裁判所が昭和34年4月28日に被告人の弁護人の数を制限する決定を下した。これに対し、弁護人側が当該決定を不服として特別抗告を申し立てた事案である。
あてはめ
刑事訴訟法433条1項は「高等裁判所がした抗告をすることができない決定」等に対する不服申立を認めるものであるが、最高裁判所の決定を対象とする規定ではない。過去の判例(昭和30年10月31日決定)の趣旨に照らしても、最高裁判所の判断は最終的なものであり、本件申立ては法的に許容されない不適法なものである。
結論
本件特別抗告は不適法であるため、棄却される。
実務上の射程
最高裁判所の判断(決定・命令)に対する不服申立の可否を問う設問において、上訴権の範囲を限定する根拠として活用する。実務上、最高裁の決定に不服がある場合は、異議の申立て(刑訴規則300条等)の可否が検討の対象となるが、特別抗告という形式での不服申立は一貫して否定される。
事件番号: 昭和34(し)28 / 裁判年月日: 昭和34年6月11日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がした決定に対しては、刑事訴訟法上の特別抗告を申し立てることは許されない。 第1 事案の概要:日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第3条に基づく行政協定に伴う刑事特別法違反被告事件において、最高裁判所が被告人らの弁護人の数を制限する決定を下した。これに対し、弁護人らが当該決定を不服…
事件番号: 昭和34(す)198 / 裁判年月日: 昭和34年7月1日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がした裁判官に対する忌避申立却下の決定に対し、法律上、異議申立てを許す規定は存在しないため、かかる申立ては不適法である。 第1 事案の概要:被告人Aら7名は、日米行政協定に伴う刑事特別法違反事件において、最高裁判所裁判官斎藤悠輔に対する忌避の申立てを行った。最高裁判所は昭和34年6月25…
事件番号: 昭和30(す)350 / 裁判年月日: 昭和30年10月31日 / 結論: 棄却
最高裁判所のした上告棄却決定に対しては特別抗告は許されない。
事件番号: 昭和30(す)194 / 裁判年月日: 昭和30年6月28日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がなした特別抗告棄却決定に対しては、更なる不服申立ては許されない。 第1 事案の概要:抗告人は、公職選挙法違反被告事件に関して最高裁判所がなした特別抗告棄却決定(昭和30年6月7日付)に対し、さらに重ねて特別抗告を申し立てた。 第2 問題の所在(論点):最高裁判所が下した特別抗告棄却決定…
事件番号: 昭和36(す)362 / 裁判年月日: 昭和36年10月3日 / 結論: 棄却
最高裁判所のした決定に対しては、特別抗告は許されない。