酒税法は憲法第一三条、第二五条に違反しない。
酒税法の合憲性
酒税法7条1項,酒税法8条,酒税法54条1項,酒税法56条1項5号,酒税法57条,憲法13条,憲法25条
判旨
酒税法が憲法13条、25条、31条に違反するか否かが争われたが、最高裁は過去の判例を踏襲し、同法がこれらの憲法規定に違反しないことを明示した。
問題の所在(論点)
酒税法の規定が、憲法13条、25条、および31条に違反し、無効となるか。
規範
租税法規の違憲性判断において、当該法規が個人の尊厳(憲法13条)、生存権(25条)、あるいは適正手続(31条)を侵害するかは、立法府に与えられた裁量権の範囲を逸脱しているか否かという観点から判断される。
重要事実
被告人が酒税法違反の罪に問われた事案において、弁護人は、酒税法そのものが憲法13条(幸福追求権・個人の尊重)、25条(生存権)、31条(適正手続の保障)に違反する違憲な法律であると主張して上告した。
あてはめ
最高裁は、酒税法が憲法13条および25条に違反しないことは既に確立された判例の趣旨であると判断した。また、憲法31条違反の主張についても、同法が13条や25条に違反することを前提とした主張にすぎず、その前提自体が否定される以上、理由がないとした。
結論
酒税法は憲法13条、25条、31条に違反せず、合憲である。
実務上の射程
租税立法における立法府の広範な裁量を認める判例群の一つである。本判決自体は簡潔な拒絶にとどまるが、経済的自由や社会権を根拠とする租税法規の違憲主張に対し、既存の合憲判決を引用して速やかに退ける実務上の運用を裏付けるものである。
事件番号: 昭和28(あ)4238 / 裁判年月日: 昭和30年6月24日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】密造酒の所持を処罰する規定は、個人の尊厳や生存権を保障する憲法13条および25条に違反するものではない。 第1 事案の概要:被告人は密造酒を所持していたことにより処罰された。被告人側は、密造酒の所持を処罰することは、憲法13条が保障する個人の尊重や幸福追求権、および憲法25条が保障する生存権に違反…