判旨
大審院のした判決に対する再審の請求は、最高裁判所ではなく東京高等裁判所が管轄すべきである。
問題の所在(論点)
刑事訴訟法上の再審請求に関し、廃止された大審院の判決に対する再審請求の管轄裁判所はどこか。
規範
刑事訴訟法上、大審院が下した確定判決に対する再審請求については、旧法の承継関係および現在の裁判所組織に照らし、東京高等裁判所がその管轄権を有する。
重要事実
申立人は、かつての大審院において下された判決に対し、再審の請求を最高裁判所に対して申し立てた。これに対し、最高裁判所が自ら審理すべきか、あるいは下級裁判所に移送すべきかが問題となった。
あてはめ
最高裁判所大法廷の先例(昭和24年2月25日判決)によれば、大審院の判決に対する再審請求は東京高等裁判所の管轄に属するとされている。本件においても、この判例の趣旨を維持し、最高裁判所には管轄権がないと判断される。
結論
本件再審請求を東京高等裁判所に移送する。
実務上の射程
大審院判決に対する再審請求という極めて限定的な場面に関する判断であるが、裁判所の管轄権の有無を判断する際の基礎的な先例として機能する。司法試験においては、管轄違いの場合の移送の処理として参照し得る。
事件番号: 昭和25(ヤ)2 / 裁判年月日: 昭和25年6月12日 / 結論: その他
【結論(判旨の要点)】大審院の確定判決に対する再審の訴えは、裁判所法施行法に基づく承継の規定により、東京高等裁判所の専属管轄に属する。最高裁判所は大審院がした判決言渡し等の手続を承継する裁判所ではないため、管轄権を有しない。 第1 事案の概要:本件は、昭和22年4月15日に大審院が言い渡した「麻加工製作禁止並損害賠償請…
事件番号: 昭和23(ね)2 / 裁判年月日: 昭和24年2月25日 / 結論: その他
一 最高裁判所に対し右再審の請求があつたときは、最高裁判所は、これを管轄権ある裁判所に移送すべきである。 二 裁判所法施行法第二條に基く裁判所法施行令第一條第一項にいわゆる「その他の手続」といううちには、大審院でした事實審理の公判手続を含むことは勿論その手続によりなした判決言渡手続及び言渡された判決をも含むものと解すべ…
事件番号: 昭和23(ね)1 / 裁判年月日: 昭和24年3月5日 / 結論: その他
申請書添付の書類及び記録によつて明白な請求人が賍物牙保事件について、昭和二二年一月二八日東京區裁判所に於て有罪の判決を受け、之に對し控訴を申立てて同年五月一七日東京地方裁判所において再び有罪の判決を受け、上告を申立てて同年一〇月二一日東京高等裁判所において上告棄却の判決を受けている事實を參酌すると、本件再審の請求は第二…
事件番号: 昭和24(ヤ)1 / 裁判年月日: 昭和24年7月6日 / 結論: その他
一 裁判所法施行前大審院が言渡した判決に対し、同法施行後提起された再審の訴を管轄する裁判所は、東京高等裁判所である。 二 裁判所法施行前大審院が言渡した判決に対し同法施行後、再審の訴が最高裁判所に提起されたときは、最高裁判所は、これを管轄権ある東京高等裁判所に移送すべきである。
事件番号: 昭和50(き)1 / 裁判年月日: 昭和50年3月31日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】再審請求の管轄裁判所は、原則として再審の請求を受けた判決を言い渡した裁判所であり、最高裁判所に管轄権がない場合には、当該請求は不適法として棄却される。 第1 事案の概要:請求人は、名古屋地方裁判所が言い渡した有罪の確定判決、および名古屋高等裁判所が言い渡した控訴棄却の確定判決の破棄を求め、最高裁判…