判決書に記載すべき検察官の官氏名は、審理または判決言渡のいずれかに出席した検察官の官氏名であればよいのであつて、必ず判決言渡に出席した検察官の官氏名でなければならないと解すべき理由はない。
判決書に記載すべき検察官の官氏名
刑訴規則56条2項
判旨
判決書に記載すべき検察官の氏名は、審理または判決言渡しのいずれかに出席した者であれば足り、必ずしも判決言渡しに出席した検察官である必要はない。
問題の所在(論点)
刑事訴訟法上、判決書に記載すべき検察官の官氏名は、判決言渡しに出席した検察官に限定されるか。
規範
判決書に記載すべき検察官の官氏名は、当該事件の審理または判決言渡しのいずれかに出席した検察官の官氏名であれば足りる。必ずしも判決言渡しに出席した検察官の官氏名であることを要しない。
重要事実
被告人が、判決書に記載された検察官の官氏名が判決言渡しに出席した検察官ではないことを理由に、法令違反があるとして上告した事案である(具体的な事件内容や事案の詳細は判決文からは不明)。
あてはめ
事件番号: 昭和28(あ)5602 / 裁判年月日: 昭和30年10月4日 / 結論: 棄却
判決書に記録すべき検察官の官氏名は、審理または判決言渡のいずれかに出席した検察官の官氏名だればよいのであつて、必ず判決言渡に出席した検察官の官氏名でなければならないと解すべきではない。
刑事手続における検察官の関与は、審理から言渡しに至るまでの一連の過程を包含するものである。本件において、判決書に記載された検察官は、当該事件の審理または判決言渡しのいずれかに出席していたと解される。したがって、たとえ判決言渡しに直接立ち会った検察官とは異なる者であっても、当該手続に関与した検察官である以上、判決書の記載として適法であるといえる。
結論
判決書には、審理または判決言渡しのいずれかに出席した検察官の氏名を記載すればよく、本件記載に違法はない。
実務上の射程
判決書の必要的記載事項に関する手続的瑕疵の有無を判断する際の基準となる。検察官の同一性や出席の継続性が厳格に求められるものではないことを示すものであり、実務上は審理に関与した検察官の氏名が記載されていれば、言渡し時に別の検察官が立ち会っていても有効とされる。
事件番号: 昭和24(れ)519 / 裁判年月日: 昭和24年9月10日 / 結論: 棄却
一 舊刑事訴訟法第六九條第二項により判決書に記載すべき檢事の氏名は公判に關與した檢事の氏名であるから、審理又は判決言渡のいずれかの公判に關與した檢事の氏名であればよいのであつて、必ず審理に關與した檢事の氏名でなければならないと解すべき理由はない。 二 控訴審の公判期日に被告人を召喚する手続がとられていなくても、その期日…