判旨
公職選挙法252条による選挙権および被選挙権の停止規定は、日本国憲法第14条、第15条および第31条に違反しない。
問題の所在(論点)
公職選挙法違反を理由に選挙権および被選挙権を一時的に停止する公職選挙法252条の規定は、憲法14条、15条、31条に違反し、無効ではないか。
規範
選挙権および被選挙権の制限が、憲法14条(法の下の平等)、15条(公務員選定罷免権)、31条(適正手続)に照らし許容されるかは、その制限が合理的で必要不可欠な範囲に留まるかによって判断されるが、選挙の公正を確保するための制裁的制限は特段の事情がない限り合憲である。
重要事実
上告人は、公職選挙法違反の罪を犯し、同法252条に基づき選挙権および被選挙権の停止処分を受けた。これに対し、当該規定が憲法14条、15条、31条に違反すると主張して上告した事案である。
あてはめ
判旨は、先行する大法廷判決(昭和30年2月9日判決等)を引用し、公選法252条による制限は憲法14条および15条に違反しないとした。また、憲法31条についても、適法な訴訟手続を経て認定された事実に基づく処断であれば、手続的妥当性を欠くことはなく、憲法違反の前提を欠くと判断した。
結論
公職選挙法252条および同条を適用した判決は、憲法14条、15条、31条に違反しない。
実務上の射程
選挙犯罪に対する制裁として選挙権等を制限する規定の合憲性を肯定した判例であり、憲法上の権利の制限が合理的な範囲内であるかを判断する際の先例として用いられる。
事件番号: 昭和29(あ)2195 / 裁判年月日: 昭和30年5月31日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】公職選挙法252条による選挙権および被選挙権の停止規定は憲法に違反せず、同条3項による不適用宣告を裁判所が行わないことも違憲ではない。 第1 事案の概要:上告人は公職選挙法違反の罪に問われ、有罪判決を受けた。これに対し、公職選挙法252条(選挙権等の停止)の規定が憲法違反であること、および裁判所が…