判旨
公職選挙法146条および243条5号による文書図画の配布制限は、憲法19条および21条に違反せず合憲である。
問題の所在(論点)
公職選挙法146条(文書図画の配布制限)および同法243条5号の罰則規定は、憲法19条(思想・良心の自由)および憲法21条(表現の自由)に違反するか。
規範
選挙の公正を確保し、不当な影響を排除するための合理的な制限であれば、表現の自由(憲法21条)や思想良心の自由(19条)を侵害するものではなく合憲である。
重要事実
被告人が公職選挙法146条に抵触する文書図画を配布した行為に対し、同法243条5号に基づき処罰された事案において、被告人が当該規定は思想・良心の自由および表現の自由を侵害する違憲なものであると主張して上告した。
あてはめ
最高裁昭和30年3月30日大法廷判決の趣旨を引用し、当該規定による制限は選挙の公正という公共の福祉を維持するために必要かつ合理的な範囲内のものであると解される。
結論
公職選挙法146条および243条5号は憲法19条、21条に違反しない。
実務上の射程
選挙運動の自由に対する制限の合憲性を検討する際、先行する大法廷判決の趣旨を維持し、一貫して合憲と判断する実務上の基準を確認する例として用いられる。
事件番号: 昭和29(あ)3929 / 裁判年月日: 昭和30年5月13日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】公職選挙法142条及び146条による文書図画の配布制限は、選挙の公正を確保し、不当な費用の発生や混乱を防止する目的として合理的な範囲内のものであり、憲法21条に違反しない。 第1 事案の概要:被告人両名が、公職選挙法142条(文書図画の頒布制限)及び146条(文書図画の配布制限等)に抵触する行為を…