裁判の解釈を求める申立を不適法とした事例
刑訴法501条
判旨
上告を棄却した最高裁判所は、刑事訴訟法501条に定める「刑の言渡をした裁判所」には当たらない。
問題の所在(論点)
上告を棄却した最高裁判所は、刑事訴訟法501条に規定される「刑の言渡をした裁判所」に該当し、裁判の解釈を求める申立ての相手方となりうるか。
規範
刑事訴訟法501条に基づく裁判の解釈を求める申立ての対象となる「刑の言渡をした裁判所」とは、被告人に対して具体的な刑を宣告した裁判所を指し、上告を棄却したにとどまる裁判所はこれに含まれない。
重要事実
申立人は、道路交通法違反等の被告事件について、最高裁判所が昭和57年6月22日にした上告棄却決定に対し、刑事訴訟法501条に基づき裁判の解釈を求める申立てを行った。
あてはめ
刑事訴訟法501条は「刑の言渡をした裁判所」に対して裁判の解釈を求めることができる旨を規定している。本件において、最高裁判所が下したのは上告を棄却する決定であり、自ら刑を宣告したものではない。したがって、最高裁判所は同条にいう「刑の言渡をした裁判所」には当たらないと解される。
事件番号: 昭和57(す)168 / 裁判年月日: 昭和57年9月21日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑事訴訟法502条に規定される「刑の言渡をした裁判所」とは、執行すべき刑を実質的に決定した裁判所を指し、上告を棄却しただけの最高裁判所はこれに含まれない。 第1 事案の概要:申立人は、道路交通法違反等の被告事件について最高裁判所が上告棄却の決定をした後、当該裁判の執行に関して異議の申立て(刑訴法5…
結論
本件申立ては不適法であり、棄却されるべきである。
実務上の射程
刑事手続において執行段階の救済を求める際、申立先となる裁判所の判断基準を示すものである。実務上、上告棄却により判決が確定した場合であっても、解釈の申立ては実際に刑を言い渡した下級審(第1審や控訴審)に対して行う必要があることを明示している。
事件番号: 昭和42(す)429 / 裁判年月日: 昭和43年1月17日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】被告人の上告を棄却した最高裁判所は、刑事訴訟法501条にいう「刑の言渡をした裁判所」には当たらない。したがって、上告棄却決定に対して裁判の解釈を求める申立てをすることは許されない。 第1 事案の概要:被告人は器物毀棄および傷害被告事件について、最高裁判所から昭和42年10月27日に上告棄却の決定を…
事件番号: 平成4(す)7 / 裁判年月日: 平成4年2月6日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑訴法502条にいう「執行すべき刑の言渡しをした裁判所」に最高裁判所は含まれないため、最高裁判所に対する裁判の執行に関する異議の申立ては不適法である。 第1 事案の概要:被告人は道路交通法違反等の被告事件について、最高裁判所から上告棄却の決定を受けた。これに対し、被告人は裁判の執行に関する異議の申…
事件番号: 昭和33(す)238 / 裁判年月日: 昭和33年6月17日 / 結論: 棄却
上告棄却決定に対する異議申立棄却決定に対しては刑訴第五〇一条にいわゆる裁判の解釈を求める申立をすることができない