憲法一四条違反の主張が、原判決のいかなる判断がいかなる理由により同条に違反するかの明示を欠くとして、不適法とされた事例
憲法14条
判旨
憲法14条違反を主張する上告において、原判決のいかなる判断がどのような理由で憲法に違反するかを具体的に明示しない主張や、実質的に事実誤認、単なる法令違反、量刑不当をいう主張は、刑訴法405条の上告理由に当たらない。
問題の所在(論点)
被告人が主張する憲法14条違反および憲法37条違反の申立てが、刑訴法405条に規定される適法な上告理由に該当するか。
規範
刑訴法405条の上告理由として憲法違反を主張する場合、原判決のいかなる判断がいかなる理由により憲法に違反するかを具体的に明示しなければならない。また、実質的に事実誤認、単なる法令違反、量刑不当を主張するものは、同条の上告理由として認められない。
重要事実
被告人および弁護人が、憲法14条違反および憲法37条違反を理由として上告を申し立てた事案。しかし、被告人の主張は憲法違反の具体的理由の明示を欠いており、その他の主張内容も実質的には原判決の事実認定や量刑の不当、あるいは単なる法令違反を非難するものであった。
あてはめ
被告人の憲法14条違反の主張については、原判決のどの点がどのような理由で違憲なのかを具体的に指摘しておらず、適法な上告理由としての形式を整えていない。また、憲法37条違反を含むその他の主張についても、その実質は「事実誤認」「単なる法令違反」「量刑不当」に帰するものであり、これらは刑訴法405条各号に掲げられた上告理由(憲法違反、判例違反)のいずれにも該当しないと評価される。
結論
本件上告は刑訴法405条の上告理由にあたらないため、同法414条、386条1項3号により棄却される。
実務上の射程
司法試験の刑事訴訟法において、上告審の構造(事後審的性格)を論じる際の資料となる。憲法違反を上告理由とする場合には、単に条文を列挙するだけでなく、具体的かつ明示的な理由付けが必要であることを示す一例である。
事件番号: 昭和25(あ)2024 / 裁判年月日: 昭和25年12月25日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】憲法14条1項違反を主張する上告について、実質的に単なる量刑不当を主張するものである場合には、適法な上告理由に当たらない。 第1 事案の概要:上告人(弁護人)が、原判決の量刑について憲法14条1項に違反する不当なものであるとして上告を申し立てた事案。 第2 問題の所在(論点):量刑不当を憲法14条…