国鉄品川機関区における動労・鉄労の対立暴行事件
判旨
監禁罪(刑法220条)が成立するためには、人の身体の自由を拘束して、その場所からの脱出を「不可能」または「著しく困難」にさせることを要する。
問題の所在(論点)
刑法220条の監禁罪が成立するために、被害者の脱出を「不可能又は著しく困難」にさせる必要があるか否か。
規範
監禁罪が成立するためには、人の脱出を不可能又は著しく困難にさせることを要する。本判決は、この要件を否定した原判決の判断を前提欠きとして否定しており、脱出の困難性が成立要件であることを示唆している。
重要事実
本決定文には具体的な事実関係の記載がないため、判決文からは不明。なお、参照用メタ情報の事案(昭和53年7月18日決定)によれば、被告人らが被害者を自動車に乗せて疾走し、その自由を拘束した事案である。
あてはめ
判決文には具体的なあてはめの過程が詳述されていないが、原判決が「脱出を不可能又は著しく困難にさせることを要しない」という判断をしていないことを確認した上で、上告を棄却している。このことから、脱出を不可能又は著しく困難にさせる程度の拘束が必要であるという規範を前提としていると解される。
結論
監禁罪の成立には、脱出を不可能または著しく困難にさせる程度の自由の拘束が必要である。
実務上の射程
監禁罪の既遂時期や、走行中の自動車内、あるいは心理的威迫による拘束が「著しく困難」といえるかの判断において、本判決が前提とする「不可能・著しく困難」という基準が実務上の重要な指針となる。
事件番号: 昭和32(あ)910 / 裁判年月日: 昭和34年7月3日 / 結論: 棄却
日本共産党員たる被告人が、ほか二名と共謀の上、当時同じく日本共産党員であつた某平和病院の炊事婦をしていた某女(当時二三年)を、日本共産党に対するスパイ活動容疑により弾劾査問しようと企て、そのため、某年三月一〇日午前〇時頃より同月一四日午前一一時頃までの間、某人方物置に留め置き、その間同女が同所から脱出することを防止する…
事件番号: 昭和28(あ)2751 / 裁判年月日: 昭和30年7月29日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】不法監禁罪における「監禁」とは、必ずしも一定の区画内に閉じ込めることを要せず、被害者の身辺を監視して脱出を困難にすることによって、身体の自由を拘束すれば足りる。 第1 事案の概要:被告人らは、被害者Aをいわゆる「つるし上げ」にした際、終始その身辺または周辺にあって同人を監視し続けた。それにより、被…