上告棄却決定に対する異議申立が、裁判の内容に誤りのあることを理由とするものでなく(住居表示の訂正を求めるもの)、かつ期間後の申立であつて不適法とされた事例
刑訴法415条1項
判旨
裁判官の忌避の申し立てにおいて、申立人が主張する忌避事由が具体的かつ客観的な事実に基づかず、単なる不服や主観的な疑念に留まる場合には、当該申し立ては不適法として棄却される。
問題の所在(論点)
裁判官に対する忌避の申し立てが認められるための要件、および具体的根拠を欠く申し立ての適法性。
規範
裁判官の忌避事由(刑事訴訟法21条等)が認められるためには、裁判の公正を妨げるべき客観的な事情が存在しなければならない。単に裁判官の訴訟指揮に対する不満や、主観的な偏見の疑いがあるというだけでは足りず、具体的かつ合理的な根拠に基づいた不公平の恐れが必要である。
重要事実
本件は、申立人が裁判官に対して忌避の申し立てを行った事案である。しかし、申立人が主張する具体的な事由の内容については、提供された判決文本文からは不明である。主文において「本件申立を棄却する」との判断のみが示されている。
あてはめ
本件において、申立人は裁判官に不公平な裁判をする恐れがあるとして忌避を申し立てた。しかし、裁判所は申立人の主張を検討した結果、適法な忌避事由を構成する客観的事実が認められないと判断した。裁判官の訴訟運営やこれまでの判断に対する不服は、直ちに不公平な裁判の恐れという客観的事態には結びつかない。
事件番号: 昭和42(す)278 / 裁判年月日: 昭和42年9月25日 / 結論: 棄却
上告棄却決定に対する異議申立について、申立書自体には何ら具体的理由が付されてなく、異議申立期間内に理由書の提出もないときは、刑訴法第四一四条、第三八六条第二項、第三八五条第二項、第四二六条第一項により申立を棄却すべきである。
結論
本件忌避の申し立ては理由がないため、棄却される。
実務上の射程
訴訟遅延を目的とした濫用的な忌避申し立てや、単なる訴訟指揮への不満に基づく申し立てを排除するための実務的な指針となる。答案上は、忌避事由の客観的・具体的立証の必要性を論じる際の根拠として用いる。
事件番号: 昭和38(し)15 / 裁判年月日: 昭和38年4月18日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】控訴趣意書の提出遅延に関し、所定の期間内に提出がなかった場合に「上申書」と題する書面を提出したとしても、それを適法な控訴趣意書とみなすことはできず、提出遅延を正当化する「やむを得ない事情」も認められない。 第1 事案の概要:控訴人が、所定の提出期間内に控訴趣意書を提出しなかった。期間徒過後に「上申…
事件番号: 昭和51(し)11 / 裁判年月日: 昭和51年2月19日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】裁判官忌避申立の却下決定に対する異議申立が棄却された場合、これに対して再度異議を申し立てることは不適法である。 第1 事案の概要:申立人は、大阪高等裁判所に対し裁判官忌避申立を行ったが却下された。これに対し異議を申し立てたが、同月23日に棄却決定を受けた。申立人は、この棄却決定に対し、さらに翌年1…
事件番号: 昭和28(す)140 / 裁判年月日: 昭和28年5月13日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所第二小法廷昭和28年5月13日決定は、具体的な判示事項がないものの、原審の判断を維持して抗告を棄却したものである。 第1 事案の概要:本件は、抗告人が原審の判断に不服を申し立て、最高裁判所に対して特別抗告(または許可抗告等)を行った事案である。判決文の本文には具体的な事案の内容や下級審の…
事件番号: 昭和28(す)536 / 裁判年月日: 昭和28年11月25日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がなした上告棄却の決定に対しては、抗告をすることが許されないだけでなく、これに代わる異議の申立てをすることも許されない。 第1 事案の概要:申立人は、最高裁判所がなした上告棄却の決定(刑訴法414条、386条2項)に対し、不服として異議の申立てを行った。なお、具体的な事案の内容については…