不適法な不服申立を棄却する決定に対する特別抗告の処理方法
判旨
準抗告棄却決定に対する不服申立てが不適法として棄却され、当該決定が既に確定している場合、これに対する特別抗告の申立ては不適法である。
問題の所在(論点)
準抗告棄却決定に対する抗告申立てが不適法として棄却され、当該決定に対する適法な不服申立てがなされなかったと認められる場合に、当該決定を対象とする特別抗告の適法性が認められるか。また、申立期間経過後の申立ての効力はどうなるか。
規範
刑事訴訟法433条に基づく特別抗告は、不服を申し立てることができない決定に対する救済手段であるが、申立てが法定の期間(同条2項)を経過した後になされた場合や、対象となる裁判が既に適法な不服申立てを欠いて確定している場合には、不適法として棄却される。
重要事実
申立人は、水戸地方裁判所土浦支部が昭和48年8月25日にした準抗告棄却決定に対し、不服申立てを行った。しかし、原決定においてその抗告申立てが不適法として棄却された。申立人はさらに最高裁判所に対し、原決定の違憲を理由として特別抗告を申し立てた。
あてはめ
本件において、原決定が申立人の抗告申立てを不適法として棄却した判断は相当である。これにより、元々の準抗告棄却決定については適法な不服申立てがなされなかったことになり、同決定は既に確定したものと評価される。さらに、本件特別抗告を準抗告棄却決定に対するものと解釈したとしても、刑事訴訟法433条2項に定める期間を経過した後の申立てであることは明白である。
結論
本件特別抗告の申立ては不適法であり、刑事訴訟法434条、426条1項により棄却される。
事件番号: 昭和29(し)61 / 裁判年月日: 昭和29年11月30日 / 結論: 棄却
抗告人は昭和二九年二月二七日山梨県東八代郡a村bの自宅において同月六日附で東京高裁第一刑事部のした控訴趣意書の所定期日内不提出を理由とする控訴棄却決定の送達を受けたが、これに対する刑訴三八六条二項に基く異議の申立書は同年三月一〇日附で同月一二日に東京高等裁判所に到達しているに過ぎない。右規定による異議の申立には即時抗告…
実務上の射程
特別抗告の適法要件、特に申立期間の遵守および対象となる裁判の確定状況の確認という実務上の基本手続を明示したものである。答案上は、特別抗告の適法性を論じる際の形式的要件(期間、対象裁判の確定)の検討材料として利用できる。
事件番号: 昭和36(し)59 / 裁判年月日: 昭和36年12月27日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】本件最高裁決定は、下級審の判断が引用された判例とは事案を異にするものであるとして、判例違反を理由とする特別抗告を棄却したものである。 第1 事案の概要:本件は、特別抗告人が高等裁判所の判例違反を主張して特別抗告を申し立てた事案である。しかし、抗告理由の中で引用された各高等裁判所の判例は、本件の具体…
事件番号: 昭和36(し)62 / 裁判年月日: 昭和36年12月27日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】特別抗告の理由として主張される判例違反について、引用された判例が事案を異にする場合には、適法な抗告理由には当たらない。 第1 事案の概要:本件は、特別抗告人が高等裁判所の判決に対して特別抗告を申し立てた事案である。抗告人は、原判決が複数の高等裁判所の判例に違反している旨を主張して抗告の理由としたが…
事件番号: 昭和36(し)61 / 裁判年月日: 昭和36年12月26日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】裁判所が決定をもってした判断に対し、最高裁判所への特別抗告がなされた場合において、引用された判例が本件と事案を異にし適切でないときは、判例違反の主張は適法な抗告理由とならない。 第1 事案の概要:抗告人は、原決定が判例に違反するとして最高裁判所に対し特別抗告を申し立てた。しかし、抗告人が引用した判…
事件番号: 昭和48(し)78 / 裁判年月日: 昭和48年10月11日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】抗告の理由として違憲を主張する場合であっても、理由についての具体的な主張を欠き、抗告期間内にその補充もなされないときは、適法な抗告理由にあたらない。 第1 事案の概要:抗告人が本件抗告において憲法違反を主張したが、その理由についての具体的な主張を欠いていた。また、抗告期間内にその具体的な内容を補充…