不適法な不服申立を棄却する決定に対する特別抗告の処理方法
判旨
刑事訴訟法上、裁判官の忌避申立却下決定に対する準抗告棄却決定については不服申立の規定が存在しないため、これに対する即時抗告は不適法である。
問題の所在(論点)
裁判官忌避申立却下決定に対する準抗告棄却決定について、さらに即時抗告をもって不服を申し立てることが認められるか。
規範
刑事訴訟法において、準抗告棄却決定に対する不服申立の途は規定されておらず、法に定めのない不服申立は不適法として却下されるべきである。
重要事実
申立人は、裁判官忌避申立却下決定に対する準抗告を申し立てたが棄却された。これに対し、さらに即時抗告を申し立てたところ、原審が不適法として棄却したため、本件抗告(再抗告等)に至ったものである。
あてはめ
刑事訴訟法の規定を概観するに、準抗告棄却決定に対してさらに不服を申し立てることを許容する条項は存在しない。本件申立は、法に定めのない不服申立である即時抗告を前提としており、その内容は事実誤認や単なる法令違反を主張するものにすぎない。したがって、手続規定上、本件申立は適法な不服申立としての要件を欠いている。
結論
準抗告棄却決定に対する即時抗告は不適法であり、本件申立は棄却されるべきである。
事件番号: 昭和49(し)26 / 裁判年月日: 昭和49年3月29日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】本件申立ては、刑事訴訟法433条が規定する特別抗告の要件を満たさないため、不適法として棄却されるべきである。 第1 事案の概要:本件は、申立人が下級審の決定等に対して不服を申し立てた事案である。しかし、提出された判決文からは、具体的な事件名、下級審の判断内容、および申立人が主張した具体的な不服理由…
実務上の射程
刑事手続における不服申立の限定性を示す。裁判官の忌避(刑訴法21条等)に関する救済手続において、準抗告が最終的な判断となることを確認する際や、法に定めのない抗告の適法性を論述する際の根拠として活用できる。
事件番号: 昭和48(し)66 / 裁判年月日: 昭和48年10月8日 / 結論: その他
一 訴訟手続内における審理の方法、態度などは、それ自体としては裁判官を忌避する理由となしえない。 二 公判期日前の打合せから第一回公判期日終了までの裁判長の訴訟指揮権、法廷警察権の行使の不当を理由とする忌避申立は、本件のような事情(判文参照)のもとにおいては、訴訟遅延のみを目的とするものとして、刑訴法二四条により却下す…
事件番号: 昭和31(し)10 / 裁判年月日: 昭和31年6月5日 / 結論: 棄却
地方裁判所の一人の裁判官が刑訴第二四条によりした忌避申立却下の裁判に対し地方裁判所に即時抗告の申立があつた場合には、同裁判所は刑訴第四二六条第一項前段により不適法として右抗告を棄却すべきものである。
事件番号: 昭和49(し)112 / 裁判年月日: 昭和49年12月5日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】裁判官の忌避申立てを却下した裁判に対しては即時抗告が許されないため、当該申立てを準抗告の趣旨と解釈して処理すべきである。 第1 事案の概要:被告人側が裁判官の忌避申立てを行ったが、これが却下された。これに対し、被告人側は「即時抗告」と題する書面をもって不服を申し立てた。原審は、この即時抗告と題され…
事件番号: 昭和39(し)28 / 裁判年月日: 昭和39年5月12日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】憲法37条1項違反を主張する特別抗告であっても、その実質が単なる事実誤認の主張に帰する場合には、刑訴法433条の適法な抗告理由には当たらない。 第1 事案の概要:抗告人は、本件について憲法37条1項(公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利)の違反を理由として特別抗告を申し立てた。しかし、その主張…