判例違反の主張が事案を異にし前提を欠くとされた事例
刑法25条1項
判旨
本件は、上告理由として主張された判例違反が認められず、その他の主張も刑訴法405条の上告理由に該当しないとして、上告を棄却したものである。
問題の所在(論点)
刑訴法405条にいう上告理由(判例違反、法令違反、量刑不当)の存否が問題となった。
規範
刑訴法405条に基づく上告理由の成否は、引用された判例と当該事案が同一の法的状況にあるか、および法令違反や量刑不当が適法な上告理由となるかに基づいて判断される。
重要事実
被告人が上告を申し立てた際、弁護人は福岡高等裁判所昭和24年11月2日の判決を引用して判例違反を主張した。あわせて、単なる法令違反および量刑不当も主張に含まれていた。
あてはめ
最高裁判所は、弁護人が引用した福岡高裁の判決は本件と事案を異にするため、判例違反の主張は適切ではないと判断した。また、その余の法令違反および量刑不当の主張は、刑訴法405条が規定する上告理由のいずれにも該当しないと解される。
結論
事件番号: 昭和41(あ)1697 / 裁判年月日: 昭和48年3月20日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】本決定は、検察官の上告について、引用された判例が事案を異にすること、及び単なる法令違反の主張であることを理由に、刑訴法405条の上告理由に当たらないとして棄却したものである。 第1 事案の概要:検察官が判例違反および法令違反を理由として上告を申し立てた事案。検察官は上告趣意において特定の判例を引用…
本件上告は刑訴法405条の上告理由にあたらないため、同法414条および386条1項3号に基づき棄却される。
実務上の射程
本決定は、上告理由の形式的な審査基準を示すものであり、具体的事案の詳細は「判決文からは不明」であるが、判例違反を主張する際には事案の類似性が不可欠であることを示唆している。
事件番号: 昭和49(あ)1697 / 裁判年月日: 昭和49年11月14日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】判例違反を上告理由とする場合には、具体的な判例の摘示が必要であり、これを欠く主張や単なる法令違反・事実誤認の主張は、刑事訴訟法405条の上告理由に当たらない。 第1 事案の概要:被告人側が上告を申し立てた際、弁護人が上告趣意書において「判例違反」を主張したが、その主張の中で違反の対象となるべき具体…
事件番号: 昭和44(あ)2262 / 裁判年月日: 昭和47年4月13日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】検察官による上告理由のうち、憲法28条違反の主張は実質的な事実誤認または単なる法令違反にすぎず、判例違反の主張も事案を異にするため、刑訴法405条の上告理由に該当しない。 第1 事案の概要:検察官が、被告人らによる行為の正当性に関する判断に憲法28条(労働基本権)違反および判例違反があるとして上告…
事件番号: 昭和46(あ)335 / 裁判年月日: 昭和50年2月18日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】憲法28条違反をいう上告趣意について、その実質が単なる法令違反や事実誤認の主張にすぎない場合は、刑事訴訟法405条の上告理由に該当しない。 第1 事案の概要:弁護人は、被告人(氏名・属性は判決文からは不明)の行為に関し、憲法28条(労働基本権)違反を理由として上告を申し立てた。しかし、当該主張の内…