判旨
刑法185条および186条2項が賭博行為を処罰することは、法の下の平等を定める憲法14条に違反しない。
問題の所在(論点)
刑法における賭博罪(185条)および賭博場開張図利罪(186条2項)の処罰規定が、憲法14条1項の平等原則に反し違憲とならないか。
規範
特定の行為を犯罪として処罰する規定が、憲法14条に違反するか否かは、当該規定が不合理な差別を設けているか否かによって判断されるが、賭博場開張図利罪および賭博罪の規定は同条の趣旨に照らし合憲である。
重要事実
被告人が賭博場開張図利および賭博の罪に問われた事案において、弁護人は、これらの罪を処罰する規定は憲法14条(平等原則)に違反し無効である旨を主張して上告した。
あてはめ
判決文には具体的なあてはめの詳細は記載されていないが、最高裁大法廷判決(昭和25年11月22日)の趣旨を引用し、賭博行為等を処罰することが憲法14条の禁ずる不当な差別に当たらないことは既に明らかであるとした。これにより、所論の違憲主張には理由がないと判断された。
結論
賭博罪および賭博場開張図利罪の規定は、憲法14条に違反しない。したがって、本件上告は棄却される。
実務上の射程
賭博罪の合憲性を端的に認めた判例であり、答案上、賭博処罰規定の是非や平等原則違反が争点となる場合に、先例を引用して簡潔に合憲性を肯定する根拠として用いる。
事件番号: 昭和47(あ)154 / 裁判年月日: 昭和47年6月29日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】賭博場開張等図利罪を規定する刑法186条2項は、憲法13条が保障する幸福追求権等に違反せず、合憲である。 第1 事案の概要:上告人は、賭博場開張等図利の罪(刑法186条2項)に問われ、有罪判決を受けた。これに対し、同条項が憲法13条に違反し違憲であると主張して上告したものである。 第2 問題の所在…
事件番号: 昭和53(あ)1860 / 裁判年月日: 昭和54年2月1日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑法185条の賭博罪が、公認された公営競技等との対比において私人の賭博行為のみを処罰の対象とする点は、立法政策の問題に属し、憲法14条に違反しない。 第1 事案の概要:被告人が私的に賭博行為を行ったとして刑法185条に基づき起訴された。これに対し、弁護側は、国や公共団体が行う公営競技(公営ギャンブ…