判旨
最高裁判所は、上告棄却の決定においてなされた未決勾留日数の算入について、検察官からの異議申立てに理由があると認め、算入日数を「40日」から「本刑に満つるまで」へと更正した。
問題の所在(論点)
上告棄却決定における未決勾留日数の算入の指定に誤りがある場合、刑訴法428条2項等の規定に基づき、決定の主文を変更することが認められるか。
規範
刑訴法上、上告棄却の決定に際して未決勾留日数を算入するか否か、およびその算入日数の決定は裁判所の裁量に属するが、決定の内容に誤りがある場合には、異議申立ての手続きを通じて是正されるべきである。
重要事実
被告人の恐喝、同未遂、脅迫被告事件について、最高裁判所は昭和44年12月24日に上告棄却の決定を下した。その際、主文において「当審における未決勾留日数中40日を本刑に算入する」とした。これに対し、最高検察庁検事から、当該算入の指定に関する異議の申立てがなされた。
あてはめ
本件において、検察官からなされた異議申立てを検討したところ、当初の決定で示された「40日」という算入日数は不適切であり、異議には理由がある。刑訴法414条が準用する各規定(386条2項等)に基づき、裁判官全員一致の意見として、未決勾留日数を「本刑に満つるまで」算入することが相当であると判断される。
結論
異議申立てを理由ありと認め、当初の決定主文のうち未決勾留日数の算入に関する部分を「本刑に満つるまで算入する」と改める。
実務上の射程
未決勾留日数の算入に関する裁判所の判断に明白な誤りがある場合、検察官による異議申立てを通じて主文の更正が可能であることを示す。実務上、上告棄却時等の不利益変更禁止の原則等との兼ね合いで問題となるが、本決定は手続的救済の具体例として位置付けられる。
事件番号: 昭和44(す)313 / 裁判年月日: 昭和45年1月29日 / 結論: その他
【結論(判旨の要点)】上告棄却の決定においてなされた未決勾留日数の本刑算入に関する判断に誤りがある場合、検察官の異議申立てにより、当該算入部分および根拠法条の記載を削除する更正を行うことができる。 第1 事案の概要:麻薬取締法違反被告事件について、最高裁判所が昭和44年12月24日に上告棄却の決定を下した。その際、主文…
事件番号: 昭和42(す)434 / 裁判年月日: 昭和42年12月25日 / 結論: その他
【結論(判旨の要点)】死刑の言渡しをする場合には、刑法21条を適用して未決勾留日数を本刑に算入することはできない。 第1 事案の概要:被告人に対し、最高裁判所が昭和42年12月21日付の決定において、死刑を維持しつつ、当審における未決勾留日数中170日を本刑に算入する旨の主文および理由(刑法21条の適用)を付した。 第…
事件番号: 昭和42(す)343 / 裁判年月日: 昭和42年11月28日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所の上告棄却決定に対する異議申立てにおいて、申立てに理由がない場合、または申立期間を経過した不適法なものである場合は、いずれも棄却される。 第1 事案の概要:被告人AおよびBは、傷害、逮捕、恐喝等の罪に問われ、最高裁判所(昭和41年(あ)第2544号)により上告棄却の決定を受けた。これに対…
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事件番号: 昭和45(す)315 / 裁判年月日: 昭和46年1月21日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がした上告棄却の決定に対する異議の申立てにおいて、申立書に具体的な理由の記載がなく、かつ法定の異議申立期間内に理由書が提出されない場合には、当該申立ては不適法として棄却される。 第1 事案の概要:被告人に対する道路交通法違反等の事件について、最高裁判所が上告棄却の決定をした。これに対し、…