判旨
最高裁判所の上告棄却決定に対する異議申立てにおいて、申立てに理由がない場合、または申立期間を経過した不適法なものである場合は、いずれも棄却される。
問題の所在(論点)
上告棄却の決定に対する異議申立てが、実体的な理由を欠く場合、および申立期間を経過した不適法なものである場合に、どのような判断を下すべきか。
規範
最高裁判所の上告棄却決定に対する異議申立て(刑事訴訟法415条参照)について、申立てに理由がない場合(同法417条1項参照)、または決定謄本の送達から所定の期間を経過した後の不適法な申立てである場合には、これを棄却すべきである。
重要事実
被告人AおよびBは、傷害、逮捕、恐喝等の罪に問われ、最高裁判所(昭和41年(あ)第2544号)により上告棄却の決定を受けた。これに対し、被告人らおよび弁護人から異議の申立てがなされたが、Bに対する決定謄本の送達は11月1日であり、異議申立てはその後の期間経過後に行われたものであった。
あてはめ
申立人Aによる異議申立てについては、内容を検討した結果、異議を認めるべき理由がない。また、申立人Bによる異議申立てについては、郵便送達報告書によれば決定謄本が11月1日に送達されており、その後の申立ては法廷の期間を経過した不適法なものである。したがって、刑事訴訟法414条、386条2項、385条2項、422条、426条1項の各規定に基づき、適法性を欠く、あるいは理由がないものとして処理される。
結論
本件各異議申立てをいずれも棄却する。
実務上の射程
最高裁の決定に対する異議申立ての手続的要件(期間遵守)および実体的要件(理由の有無)の審査基準を示すものである。実務上、決定謄本の送達日が期間計算の起算点となることを再確認する事例である。
事件番号: 昭和45(す)315 / 裁判年月日: 昭和46年1月21日 / 結論: 棄却
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【結論(判旨の要点)】最高裁判所が上告趣意書の不提出を理由としてした上告棄却決定に対し、異議の申立てを許す規定は存在しないため、かかる申立ては不適法である。 第1 事案の概要:上告人(被告人)は、最高裁判所に上告を申し立てた。しかし、被告人及び弁護人は、刑事訴訟法414条、376条、刑事訴訟規則等の規定に基づき定められ…
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