判旨
刑事訴訟法417条1項に基づく判決訂正の申立について、判決の内容に誤りがないと認められる場合には、申立を棄却する。
問題の所在(論点)
最高裁判所が言い渡した上告棄却判決の内容に、刑事訴訟法417条1項に規定される「誤り」が認められるか。
規範
刑訴法417条1項によれば、最高裁判所の判決の内容に誤りがあることを発見したときは、判決を訂正することができる。これに対し、判決の内容に誤りがあることが認められない場合には、申立を棄却すべきである。
重要事実
申立人は、公職選挙法違反被告事件についてなされた最高裁判所の上告棄却判決(昭和43年4月3日宣告)に対し、内容に誤りがあるとして判決訂正の申立を行った。
あてはめ
最高裁判所大法廷は、対象となる上告棄却判決の内容を改めて検討した。その結果、判決の内容に誤りがあるという事実は発見されなかった。したがって、判決訂正の要件を満たさないと判断される。
結論
本件判決訂正の申立には理由がないため、棄却する。
実務上の射程
最高裁判所の判決に対する訂正申立制度は、誤判の救済を目的とするが、その範囲は極めて限定的である。判旨に実質的な判断の誤りがない限り、大法廷の判断により棄却されることを示す実務上の先例となる。
事件番号: 昭和45(み)6 / 裁判年月日: 昭和45年4月28日 / 結論: 棄却
判決に反対意見を付した裁判官が、判決訂正申立棄却決定にも同一反対意見を付した事例。
事件番号: 昭和30(す)47 / 裁判年月日: 昭和30年2月23日 / 結論: 棄却
刑訴第四一四条、第三八六条第一項第三号により上告を棄却した最高裁判所の決定に対しては、同第四一四条、第三八六条第二項により異義の申立をすることができるが、訂正の申立をすることは許されない。
事件番号: 昭和31(み)7 / 裁判年月日: 昭和31年2月14日 / 結論: 棄却
本件訂正申立趣意第一点は、判決書に表示された被告人の本籍並びに住居の地番及び生年月日の訂正を求めるものであり、同第二点は判決書に「公判期日に出席した検察官の官氏名の記載」(刑訴規則五六条二項)がないから無効であるとしてその訂正を求めるというのであつて、いずれも判決の内容に誤のあることを理由とするものでなく、刑訴四一五条…
事件番号: 昭和30(す)37 / 裁判年月日: 昭和30年3月9日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がした上告棄却の「決定」に対しては、判決の訂正の申立て(刑事訴訟法415条1項準用)をすることは許されず、また異議の申立て(同法414条、385条2項等)としても期間経過後は不適法となる。 第1 事案の概要:被告人に対する公職選挙法違反事件において、最高裁判所が昭和30年2月4日に上告棄…