所論は、憲法第一四条第一項違反をいうが、モーターボート競走法第二七条第二号は同号に規定する行為を何人に対しても禁止し、これに違反した者を無差別に処罰するのであるから、所論違憲の主張はその前提を欠く。
モーターボート競走法第二七条第二号は憲法第一四条第一項に違反するか
憲法14条1項,モーターボート競走法27条2号
判旨
モーターボート競走法27条2号が特定の行為を何人に対しても禁止し、これに違反した者を無差別に処罰するものである以上、法の下の平等を定めた憲法14条1項に違反しない。
問題の所在(論点)
モーターボート競走法27条2号が、特定の行為を禁止し処罰の対象としていることが、法の下の平等を保障する憲法14条1項に抵触するか。
規範
法の下の平等を定める憲法14条1項との適合性は、当該法条が特定の行為を何人に対しても一律に禁止し、これに違反した者を属性にかかわらず無差別に処罰する仕組みとなっているかによって判断される。
重要事実
上告人は、モーターボート競走法27条2号に違反する行為を行ったとして処罰された。これに対し弁護人は、同条項が特定の者のみを対象とするなどの差別的な運用や構造を有しており、憲法14条1項に違反する旨を主張して上告した。
事件番号: 昭和42(あ)2203 / 裁判年月日: 昭和43年2月27日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】実体刑罰法規に関する憲法違反の主張が、原審で何ら主張・判断を経ていない場合には、適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:被告人がモーターボート競走法27条2号(私設投票所設置・勝舟投票類似行為等の禁止)違反に問われた事案において、弁護人は同条が憲法14条の法の下の平等に違反する旨を主張し…
あてはめ
モーターボート競走法27条2号は、同号に規定される禁止行為を行った者であれば、その属性を問わず何人に対しても等しく禁止を課している。また、当該禁止に違反した者に対しては、例外なく無差別に処罰を科す構成を採っている。したがって、特定の者に対してのみ不当な差別を設けている事実は認められない。
結論
モーターボート競走法27条2号は憲法14条1項に違反しない。
実務上の射程
刑事罰を定める規定が「何人に対しても」「無差別に」適用される形式をとっている場合、その構成自体に差別的要素がない限り憲法14条違反の主張は認められにくいという判断枠組みを示している。
事件番号: 昭和45(あ)1939 / 裁判年月日: 昭和46年4月1日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】モーターボート競走法27条2号の規定は、同法および施行規則において勝舟投票の内容が具体的に規定されていることから、犯罪構成要件が抽象的・曖昧であるとはいえず、憲法31条に違反しない。 第1 事案の概要:上告人は、モーターボート競走法27条2号に規定される「勝舟投票に類似する行為」を処罰する規定が、…