課税物品である本体に従属し、通常本体と一体として使用される部分品又は附属品であつて、本体と一体として取引されるのを通例とするような場合には、全体を本体である課税物品に該当するものと解するのが相当である。
物品税の一体課税すべき部分品等の範囲。
物品税法(昭和37年法律48号による改正前のもの)1条2種丙類10号,物品税法(昭和37年法律48号による改正前のもの)1条2種己類52号(昭和34年5月1日以前においては丙類12号己類61号),物品税法(昭和37年法律48号による改正前のもの)18条1項2号,物品税法の基本通達の全部改正について(昭和34年7月1日間消4ノ18)別冊物品税法の基本通達11条
判旨
課税物品の本体に従属し、通常これと一体として使用される部分品または附属品であって、本体と一体として取引されるのが通例である場合には、全体を本体である課税物品として一体課税の対象とすべきである。
問題の所在(論点)
課税物品に附属する部分品や附属品について、これらを本体とは別の物品とみるべきか、あるいは本体と一体のものとして課税対象に含めるべきか、その判断基準が問題となる。
規範
課税物品の課税範囲を判断するにあたっては、その物品が本体に従属し、かつ、通常本体と一体として使用される部分品または附属品である場合、および、本体と一体として取引されることが通例である場合には、全体を一つの課税物品(本体)として取り扱うのが相当である。
重要事実
本件は、ある課税物品の本体とその部分品または附属品について、これを一体のものとして課税対象(一体課税)とすることの適法性が争われた事案である。詳細な物品の種類や具体的な取引事態については判決文からは不明であるが、原審はこれらを一体の課税物品として認定した。
あてはめ
本件物品が課税物品である本体に従属しており、日常生活や社会通念上、通常本体と一体となってその機能を発揮(使用)される関係にあるといえる場合、さらに、市場における取引の実態として本体と切り離されず一体として流通するのが通例であると認められる場合には、その全体を一つの課税物品と評価すべきである。原審が本件物品を一体課税の対象とした判断は、こうした実態に即したものとして違法ではない。
結論
課税物品本体と従属的な部分品・附属品が一体として使用・取引される関係にある場合、全体を本体の課税物品として一体課税の対象とすることができる。
実務上の射程
租税法における課税物件の認定に関する重要判例である。物品税(現行の消費税個別品目等への応用含む)などの場面で、どこまでを一つの課税単位とするかの画定において、「使用の態様(一体的使用)」と「取引の慣行(一体的取引)」という二つの客観的指標を示した点に実務上の意義がある。
事件番号: 昭和31(あ)1191 / 裁判年月日: 昭和32年4月18日 / 結論: 棄却
蓄音器、ラジオ聴取機の部分品を材料として蓄音器、ラジオ聴取機を製造する者は、物品税法第一二条に規定する原料免税の方法をとらないかぎり、製造場より移出される当該完成品の価格に応じ、同法所定の物品税を納付する義務を免れない。