道路運送法第一〇一条第一項が憲法第一二条、第一四条に違反しないことは、当裁判所の判例(昭和三五年(あ)第二八五四号道路運送法違反被告事件同三八年一二月四日宣告大法廷判決)の趣旨とするところである。
道路運送法第一〇一条第一項は憲法第一二条第一四条に違反するか。
道路運送法101条1項,道路運送法128条の3第2号,憲法12条,憲法14条
判旨
道路運送法101条1項(自家用自動車の有償運送の禁止)は、公共の福祉による制限として憲法12条および14条に違反しない。
問題の所在(論点)
道路運送法101条1項(自家用自動車の有償運送の禁止)が、憲法12条(自由・権利の濫用禁止)および憲法14条(法の下の平等)に違反するか。
規範
特定の事業を営む自由や手段の制限が、公共の福祉に基づく合理的な規制である場合には、憲法の定める自由や平等の原則に抵触しない。
重要事実
被告人は自家用自動車をもちいて有償で運送業務を行ったとして、道路運送法違反に問われた。これに対し被告人は、同法101条1項(旧法。現行法78条等に相当)が自家用自動車の利用を制限するものであり、憲法12条の公共の福祉による制限の濫用、および憲法14条の法の下の平等に反すると主張して上告した。
あてはめ
最高裁判所は、過去の大法廷判決(昭和38年12月4日宣告)の趣旨を引用し、当該規定が公共の福祉にかなう正当な規制であることを前提とした。道路運送の秩序を維持し、公共の安全を確保するという目的からなされる自家用車の有償利用制限は、憲法が許容する合理的制限の範囲内にあると判断される。
結論
道路運送法101条1項は憲法12条および14条に違反せず、合憲である。
実務上の射程
本判決は、経済的自由(職業の自由等)に対する規制の合憲性を判断する際の基礎的な先例であり、実務上は公共の福祉に基づく法令の合憲性を肯定する根拠として引用される。ただし、本決定自体は簡潔な棄却決定であるため、詳細な違憲審査基準については引用元の昭和38年大法廷判決を参照する必要がある。
事件番号: 昭和35(あ)2854 / 裁判年月日: 昭和38年12月4日 / 結論: 棄却
道路運送法第一〇一条第一項は憲法第二二条第一項に違反しない。
事件番号: 昭和39(あ)979 / 裁判年月日: 昭和40年1月26日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】道路運送法における事業の許可制および無許可営業に対する罰則規定は、公共の福祉に基づく正当な制限であり、憲法14条および22条1項に違反しない。 第1 事案の概要:被告人が道路運送法に基づく許可を受けずに、同法4条ないし6条の2等に規定される事業(自動車運送事業等)を行ったとして、同法128条の3第…