判旨
被告人の上告趣意が事実誤認または量刑不当の主張に留まる場合、それは刑事訴訟法405条所定の上告理由には該当しない。
問題の所在(論点)
刑事訴訟法405条における適法な上告理由の範囲、特に単なる事実誤認や量刑不当の主張がこれに含まれるか。
規範
刑事訴訟法405条各号に掲げられた事由(憲法違反、判例違反等)に該当しない、単なる事実誤認または量刑不当の主張は、適法な上告理由とはならない。
重要事実
被告人が原判決に対し、事実の誤認および量刑の不当を理由として上告を申し立てた事案。
あてはめ
本件における上告趣意の内容を検討すると、これらは事実誤認および量刑不当を主張するものに過ぎない。したがって、同法405条が定める憲法違反や判例相反といった限定的な上告理由のいずれにも該当しないといえる。
結論
本件上告は適法な上告理由を欠くため、棄却されるべきである。
実務上の射程
最高裁への上告申立てにおいて、憲法違反や判例違反を介さない実体的な不服(事実認定や刑の重さ)のみを主張することの限界を示す実務上の基礎となる。
事件番号: 昭和52(あ)1348 / 裁判年月日: 昭和55年4月23日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】事実誤認、単なる法令違反、量刑不当の主張は、刑事訴訟法405条所定の上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:被告人側が、原判決には事実の誤認、単なる法令の違反、および量刑が不当である旨を主張して上告を申し立てた事案である。 第2 問題の所在(論点):事実誤認、単なる法令違反、または量刑不当を理…
事件番号: 昭和25(あ)915 / 裁判年月日: 昭和26年1月11日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】事実認定および量刑に関する判断は原審の裁量権の範囲内に属する事項であり、これに対する不服申し立ては刑事訴訟法405条所定の上告理由に当たらない。 第1 事案の概要:上告人は、原審(控訴審)が行った事実認定および刑の量定を不当として非難し、上告を申し立てた。 第2 問題の所在(論点):原審の裁量権内…
事件番号: 昭和31(あ)3741 / 裁判年月日: 昭和32年1月22日 / 結論: 棄却
被告人が犯行後自首するため直ちに現場を出発して警察署に出頭し自己の犯行を司法警察員に申告しても、被告人の到着前、電話で当該犯罪事実および犯人は被告人らしい旨司法警察員に通報があつた場合には、被告人の右申告は法律上の自首にあたらない。