貨物自動車運転者が道路の交叉点を右折しようとするにあたり、該交叉点に差しかかる六、七米手前において同一方向に歩行している児童の姿を認めた場合には、車体を歩行者に接触せしめないよう前方左右を警戒し、警音器を吹鳴し、または極度に徐行するか、あるいは停車する等危害の発生を未然に防止すべき業務上の注意義務がある。
貨物自動車運転者が交叉点で同一方向に歩行している児童を認めた場合の注意義務。
刑法211条
判旨
業務上過失致死傷罪(刑法211条)の成立に関し、被告人に業務上の注意義務違反があったとする原審の判断は正当であるとして、上告を棄却した。
問題の所在(論点)
被告人の行為について、刑法211条の業務上過失致死傷罪における「業務上必要な注意を怠った」という過失の要件を満たすか。
規範
刑法211条の業務上過失致死傷罪における「過失」とは、業務上の注意義務、すなわち結果発生を予見すべき義務および結果発生を回避すべき義務を怠ることをいう。
重要事実
本件において被告人は、業務上の必要な注意を怠ったことにより、他者を死傷させる結果を招いたとして起訴された。弁護側は事実誤認を主張して上告したが、具体的な事故の態様や過失の内容については、本判決文からは不明である。
あてはめ
最高裁判所は、記録を精査した結果、被告人に刑法211条の業務上必要な注意を怠った過失があるものと認めた原判決の判示は正当であると判断した。詳細な事実に即したあてはめの過程については、本判決文からは不明である。
結論
被告人の過失を認めた原判決は正当であり、刑法211条の業務上過失致死傷罪が成立する。
実務上の射程
本判決は、具体的な事実関係の詳細は不明ながらも、業務上の注意義務違反を認めた原審の判断を是認している。実務上は、具体的な予見可能性および回避可能性の有無を各事案の事実関係に基づき慎重に検討すべきであることを示唆するものである。
事件番号: 昭和29(あ)3470 / 裁判年月日: 昭和31年11月20日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】業務上の注意義務に違反して事故を起こした被告人に対し、具体的な過失の存在を認めた原審の判断を正当として上告を棄却したものである。 第1 事案の概要:被告人が業務中に事故を起こした事案。原審は被告人に業務上の過失があったと認定したが、弁護人は事実誤認および法令違反を理由として上告を申し立てた。なお、…