上告棄却決定送達後被告人の死亡が判明したとして異議申立があった場合の処理例
刑訴法339条1項
判旨
被告人が死亡したことが戸籍謄本等により明らかとなった場合、裁判所は刑訴法339条1項4号に基づき、決定をもって公訴を棄却しなければならない。
問題の所在(論点)
刑事裁判の継続中に被告人が死亡した場合、裁判所はいかなる措置を講ずべきか。特に上告審において死亡が判明した場合の手続的処理が問題となる。
規範
刑事訴訟法339条1項4号は、被告人が死亡したときは、決定で公訴を棄却すべき旨を定めている。上告審における手続においても、同法414条、404条によりこの規定が準用される。
重要事実
被告人が昭和62年4月3日に死亡した。この事実は、愛媛県西条市長が認証した被告人の戸籍謄本によって確認された。
あてはめ
本件において、被告人が昭和62年4月3日に死亡した事実は戸籍謄本という客観的な証拠によって明らかである。被告人が存在しない以上、刑罰権の行使を前提とする公訴手続を継続することはできない。したがって、刑訴法339条1項4号の「被告人が死亡したとき」という要件を充足するといえる。
事件番号: 昭和49(す)127 / 裁判年月日: 昭和49年7月18日 / 結論: その他
【結論(判旨の要点)】刑事訴訟において被告人が死亡したことが戸籍謄本等により明らかとなった場合、裁判所は刑事訴訟法に基づき公訴を棄却しなければならない。 第1 事案の概要:被告人が昭和49年5月14日に死亡した。この事実は、昭和49年6月13日付の秋田市長の認証に係る被告人の戸籍謄本によって確認された。検察官は、被告人…
結論
原決定を取り消し、刑事訴訟法339条1項4号に基づき、決定をもって本件公訴を棄却する。
実務上の射程
被告人の死亡という客観的事実により訴訟条件が欠けていることが明らかな場合、実体判決をすることなく公訴棄却決定で手続を終了させる。答案上は、訴訟条件の欠如(被告人の不存在)に対する裁判所の形式的終局裁判としての処理を論じる際に参照すべき事案である。
事件番号: 昭和58(あ)770 / 裁判年月日: 昭和62年7月17日 / 結論: その他
【結論(判旨の要点)】被告人が死亡したことが明白であるときは、刑事訴訟法に基づき、決定をもって公訴を棄却しなければならない。 第1 事案の概要:収賄被告事件の被告人が、昭和58年2月10日の大阪高等裁判所による判決に対し上告を申し立てていた。しかし、上告審の継続中に、松山市長作成の除籍謄本の記載から、被告人が昭和62年…
事件番号: 昭和52(す)27 / 裁判年月日: 昭和52年2月16日 / 結論: その他
【結論(判旨の要点)】刑事被告人が死亡した場合には、刑事訴訟法に基づき、裁判所は決定をもって公訴を棄却しなければならない。 第1 事案の概要:被告人に対する刑事裁判の継続中において、被告人は昭和52年1月24日に死亡した。この事実は、同年2月4日付の東京都板橋区長による登録済証明書によって確認された。 第2 問題の所在…
事件番号: 昭和56(す)142 / 裁判年月日: 昭和56年10月8日 / 結論: その他
【結論(判旨の要点)】被告人が死亡したときは、刑事訴訟法339条1項4号に基づき、決定をもって公訴を棄却しなければならない。 第1 事案の概要:被告人に対し刑事裁判が継続していたところ、被告人は昭和56年9月17日午前0時3分に死亡した。この事実は、千葉県市川市長による戸籍抄本の記載によって証明された。当時、本件は最高…
事件番号: 平成1(す)22 / 裁判年月日: 平成元年3月13日 / 結論: その他
【結論(判旨の要点)】被告人が上告審において死亡した場合には、裁判所は決定をもって公訴を棄却しなければならない。 第1 事案の概要:被告人が平成元年2月16日に死亡したことが、村長認証の戸籍謄本によって確認された。本件は最高裁判所に係属中の事案であった。 第2 問題の所在(論点):上告審において被告人が死亡した場合の裁…