同一の理由による再審請求とされた事例
刑訴法447条2項
判旨
刑事訴訟法447条1項に基づく再審請求棄却の決定があった後、同一の理由により再審を請求することは、同条2項により不適法である。
問題の所在(論点)
刑訴法447条1項の決定(再審請求棄却)が確定した後に、全く同一の理由を主張してなされた再審請求の適法性が、同条2項に抵触するかどうかが問題となる。
規範
再審の請求が棄却された場合(刑訴法447条1項)、同一の理由に基づいてさらに再審の請求をすることはできない(同条2項)。この規定は、再審手続の濫用を防止し、裁判の確定力を維持する趣旨から、同一事由による蒸し返しを封じるものである。
重要事実
請求人は、以前に一度再審請求(昭和60年(き)第7号)を行っていた。当該再審請求に対しては、すでに刑訴法447条1項に基づく棄却決定がなされていたが、請求人は再度、同一の理由を掲げて本件再審請求に及んだ。
あてはめ
本件再審請求の内容を検討すると、前回の請求(昭和60年(き)第7号)と「同一の理由」によるものであることが認められる。前回請求については既に刑訴法447条1項による棄却決定がなされており、これと同一の事由を重ねて主張することは、刑訴法447条2項の禁止する再請求に該当すると評価される。
事件番号: 昭和55(き)2 / 裁判年月日: 昭和55年6月24日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】再審請求の事由が刑事訴訟法436条1項所定の再審事由に当たらない場合、同法447条1項に基づき請求は棄却される。 第1 事案の概要:本件は、再審請求人が刑事訴訟法436条1項に規定される事由があるとして再審を請求した事案である(具体的な基礎事実は判決文からは不明)。 第2 問題の所在(論点):請求…
結論
本件再審請求は刑訴法447条2項に違反し不適法であるため、同法446条に基づき棄却を免れない。
実務上の射程
再審手続における一事不再理的な効力を示す典型的な判例である。答案上は、再審請求の適法性を検討する際、過去の請求との同一性を確認し、濫用的請求を排除する根拠として同条2項を引用する際に用いる。
事件番号: 昭和27(き)3 / 裁判年月日: 昭和28年7月24日 / 結論: 棄却
上告を棄却した確定判決に対する再審の請求は、当該確定判決自体に刑訴第四三六条第一項所定の事由があることを理由とするときにのみ許される。
事件番号: 昭和27(き)7 / 裁判年月日: 昭和27年12月26日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】再審請求の理由が刑事訴訟法に規定された再審事由のいずれにも該当しない場合には、同法446条に基づき請求を棄却すべきである。 第1 事案の概要:申立人は、確定判決に対して再審の請求を行ったが、その請求の趣旨において主張された事由について検討がなされた。判決文からは具体的な申立内容の詳細は不明であるが…
事件番号: 昭和28(き)17 / 裁判年月日: 昭和28年12月23日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告棄却の確定判決に対する再審は刑訴法436条に規定があるが、上告が不適法または理由不備としてなされた上告棄却の決定に対しては、再審を許容する規定はなく、これを許すべきではない。 第1 事案の概要:請求人は、過去になされた上告棄却の決定に対し、再審請求を申し立てた。当該決定(原確定裁判)は、請求人…
事件番号: 昭和44(き)1 / 裁判年月日: 昭和44年2月7日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】再審請求において、刑事訴訟法436条1項所定の事由の主張を欠き、かつ同規則283条所定の手続に違反する請求は、不適法として棄却される。 第1 事案の概要:本件において、請求人は最高裁判所に対し再審の請求を行った。しかし、その請求内容には刑事訴訟法436条1項(上訴棄却の確定判決等に対する再審事由)…