いわゆる成田空港反対闘争横堀要塞事件
判旨
本決定は、憲法13条、31条、35条1項、37条3項違反を主張する上告について、実質は単なる法令違反や事実誤認の主張にすぎないとして、刑訴法405条の上告理由に当たらないと判断したものである。
問題の所在(論点)
上告理由として憲法違反が主張されている場合に、その実質が単なる法令違反や事実誤認の主張であるとき、刑訴法405条の上告理由として認められるか。
規範
刑訴法405条各号所定の上告理由を欠き、実質において単なる法令違反や事実誤認を主張するものは、適法な上告理由に当たらない。
重要事実
被告人側が、憲法13条(個人の尊重)、31条(適正手続)、35条1項(住居等の不可侵)、37条3項(弁護権)の違反を理由として上告を申し立てた事案である。
あてはめ
弁護人が主張する憲法違反の各点は、その内容を検討すると、憲法問題の具体的適示というよりは、実質的に原判決の法令適用や事実認定の当否を争うものにすぎない。したがって、形式的に憲法条項を引用していても、法405条の上告理由を構成するものではないと解される。
結論
本件各上告は、刑訴法405条の上告理由に当たらないため、同法414条、386条1項3号により棄却される。
実務上の射程
刑事訴訟において、形式上の憲法違反主張であっても、その実質が法令違反・事実誤認である場合には上告が棄却されるという、上告審の構造(法律審・事後審)を再確認する際に参照される。ただし、決定理由が極めて簡潔であるため、具体的な憲法判断の射程を持つものではない。
事件番号: 昭和60(あ)1496 / 裁判年月日: 平成元年1月23日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】本件各上告を棄却する。 第1 事案の概要:弁護人が、原判決に対し違憲および判例違反を理由として上告を申し立てた事案であるが、その主張内容は実質的にみて、単なる法令違反や事実誤認の主張に留まるものであった。また、引用された判例も本件事案とは事案を異にするものであった。 第2 問題の所在(論点):刑訴…
事件番号: 令和5(あ)1434 / 裁判年月日: 令和7年4月8日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】航空法150条5号の4、73条の4第5項、同法施行規則164条の16第3号の規定は、処罰対象となる行為を具体的に規定しており、罪刑法定主義(憲法31条)等に違反しない。 第1 事案の概要:被告人は航空法違反等の罪に問われ、航空法等の規定が処罰対象の決定を私人である機長に委任しており、かつ規定の文言…
事件番号: 昭和55(あ)1181 / 裁判年月日: 昭和56年3月23日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】火炎びんの使用等の処罰に関する法律(火炎びん処罰法)は、規制対象行為の危険性に照らし立法根拠が認められ、差別的立法ではなく、構成要件も明確であるため、憲法13条、14条、19条、21条1項、31条に違反しない。 第1 事案の概要:被告人らは、火炎びんの使用等の処罰に関する法律違反等で起訴された。こ…
事件番号: 昭和26(あ)2301 / 裁判年月日: 昭和26年10月25日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】本判決は、事実誤認、量刑不当、単なる訴訟法違反を理由とする上告について、これらが刑事訴訟法405条所定の上告理由に当たらないことを明確にしたものである。 第1 事案の概要:被告人が原判決に対して上告を申し立てたが、その具体的な主張内容は事実誤認、量刑不当、および単なる訴訟法違反を主張するものであっ…