いわゆるユーザーユニオン事件
刑法249条1項,刑法250条
判旨
本件決定は、上告理由として主張された憲法違反、判例違反、事実誤認等の主張がいずれも適法な上告理由に当たらないとして、本件上告を棄却したものである。
問題の所在(論点)
被告人らが主張した憲法違反や判例違反の主張が、刑訴法405条に規定される適法な上告理由としての要件を満たしているか。
規範
最高裁判所に対する上告において、憲法違反や判例違反の主張がその実質において単なる法令違反や事実誤認、量刑不当の主張にすぎない場合、または判例の具体的な摘示を欠く場合には、刑訴法405条所定の適法な上告理由には当たらない。
重要事実
被告人AおよびBが、第一審または控訴審の判決を不服として上告した事案。弁護人は、憲法21条・31条違反、過去の最高裁判例(昭和30年10月14日判決等)との判例違反、事実誤認、量刑不当等を理由に上告を申し立てた。なお、被告人らの具体的な犯罪事実については本決定文からは不明である。
あてはめ
弁護人が主張する憲法違反はその実質において単なる法令違反の主張にすぎない。また、引用された昭和30年の判例は事案を異にするため本件に適切ではなく、その他の判例違反の主張も具体的な判例の摘示を欠いている。さらに、原判決の無罪確定部分との矛盾をいう点は事実誤認や単なる法令違反の主張に帰し、量刑不当の主張も適法な理由とはいえない。
結論
本件各上告は、適法な上告理由に当たらないため、刑訴法414条、386条1項3号により棄却される。
実務上の射程
本件は決定(三行決定に近い形式)であり、実体法上の規範を示すものではない。答案作成上は、上告理由の適格性(刑訴法405条)に関する手続的判断の例として参照されるに留まる。
事件番号: 昭和27(あ)5210 / 裁判年月日: 昭和28年3月26日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】控訴審で主張・判断されていない第一審の訴訟手続違背を上告理由とすることはできず、また、事実誤認を前提とした憲法違反の主張や単なる量刑不当の主張は適法な上告理由に当たらない。 第1 事案の概要:被告人が第一審の判決に対し控訴したが、控訴審判決後、上告審において新たに第一審の訴訟手続に違反がある旨を主…
事件番号: 昭和26(あ)336 / 裁判年月日: 昭和27年2月15日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告趣意が憲法違反を主張するものであっても、その実質が刑事訴訟法411条に該当する事由(著しい不当等)の主張に帰する場合には、適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:被告人側が憲法違反および刑事訴訟法411条該当事由を理由として上告を申し立てた事案。弁護人は、上告趣意第一点において憲法違…