勾留取消し請求却下の裁判と刑訴規則6条にいう「訴訟手続」
刑訴規則6条
判旨
勾留取消し請求を却下する裁判は、刑事訴訟規則6条にいう「訴訟手続」には含まれない。
問題の所在(論点)
勾留取消し請求却下の裁判は、刑事訴訟規則6条にいう「訴訟手続」に含まれるか(裁判の告知方法の適法性に関連する論点)。
規範
刑事訴訟規則6条が定める、裁判の告知を受けるべき者が裁判所にいない場合の告知方法(相当な方法による告知)の対象となる「訴訟手続に関する決定」には、勾留取消し請求却下の裁判は含まれない。
重要事実
勾留取消しの請求に対し、裁判所がこれを却下する裁判を行った事案において、当該却下の裁判が刑事訴訟規則6条に規定される「訴訟手続」に該当するか否かが争点となり、特別抗告がなされた。
あてはめ
勾留取消し請求を却下する裁判は、その性質上、刑事訴訟規則6条の想定する「訴訟手続」には当たらないと解するのが正当である。したがって、同条に基づく簡易な告知方法(相当と認める方法による告知)の適用対象外となる。
結論
事件番号: 平成7(し)40 / 裁判年月日: 平成7年4月12日 / 結論: 棄却
一 勾留に関する処分を行う裁判官は職権により被疑者又は被告人の勾留場所を変更する旨の移監命令を発することができる。 二 裁判官に移監命令の職権発動を促す趣旨でされた勾留取消し請求を却下した裁判に対する不服申立ては許されない。
勾留取消し請求却下の裁判は刑事訴訟規則6条の「訴訟手続」に含まれないため、同条に基づく告知はなされない。原決定の判断は正当である。
実務上の射程
刑事手続における裁判の告知方法が問題となる場面、特に勾留取消しのような身分上の重大な不利益を伴う決定の告知手続において、規則6条による簡略化が許されない範囲を画定する際に用いる。
事件番号: 平成9(し)160 / 裁判年月日: 平成9年9月16日 / 結論: 棄却
勾留期間更新の裁判は刑訴規則六条にいう「訴訟手続」には含まれない。
事件番号: 昭和42(し)26 / 裁判年月日: 昭和42年8月31日 / 結論: 棄却
甲被疑事実による勾留を利用して乙被疑事実につき取り調べた後、いつたん釈放し直ちに乙被疑事実により逮捕勾留した場合において、乙事実について公訴が提起され、その後も勾留理由があるときは、起訴前の段階における右のような勾留およびその勾留中の捜査官の取調べの当否は、起訴後における勾留の効力に影響を及ぼさない。
事件番号: 昭和44(し)63 / 裁判年月日: 昭和44年9月27日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】起訴前の勾留段階における捜査官の取調べの不当性は、起訴後の勾留の効力に影響を及ぼさない。 第1 事案の概要:被告人は、昭和44年9月5日に公訴が提起され、以降は「被告人」として勾留されていた。被告人側は、起訴前の勾留段階において捜査官による不当な取調べが行われたことを理由に、現在(起訴後)の勾留の…
事件番号: 昭和59(し)115 / 裁判年月日: 昭和59年11月20日 / 結論: その他
起訴前の勾留の裁判に対する準抗告申立の利益は、起訴後は失われる。