刑訴法422条の規定違憲(憲法14条1項,37条,32条)の主張が欠前提(立法政策)とされた事例
刑訴法422条
判旨
刑事訴訟法422条が定める即時抗告の提起期間の妥当性は、専ら立法政策の問題であり、憲法適否の問題ではない。
問題の所在(論点)
即時抗告の提起期間を画一的に定める刑事訴訟法422条が、憲法の保障する適正手続や裁判を受ける権利に反し、違憲といえるか。
規範
不服申立ての期間制限等の訴訟手続の細目については、立法府の広範な裁量に委ねられており、特段の事情がない限り、憲法違反の問題を生じさせるものではなく、純然たる立法政策の問題として理解される。
重要事実
抗告人は、刑事訴訟法422条が規定する即時抗告の提起期間(本決定当時は3日)の定めについて、憲法に違反する旨を主張して特別抗告を提起した。事案の具体的な背景(どのような裁判に対する抗告か等)は、判決文からは不明である。
あてはめ
即時抗告の提起期間を何日とするかは、刑事手続の迅速性と権利救済の均衡を考慮して決定されるべき事項である。本条の規定は、刑事訴訟の円滑な進行を図るための合理的な手続的制約であり、このような期間設定の当否は、裁判所の憲法判断の対象となる性質のものではなく、立法府による政策的判断に委ねられている。したがって、憲法違反をいう抗告人の主張は、その前提を欠くといえる。
事件番号: 平成17(し)44 / 裁判年月日: 平成22年12月8日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】新旧両証拠を総合的に評価したとしても、確定判決における認定に合理的な疑いを生じさせるような明白な新証拠が認められない場合には、再審請求を棄却すべきである。 第1 事案の概要:本件は殺人被告事件であり、確定判決は被告人を犯人と認定し懲役15年の刑に処した。弁護人は、犯行に用いられたとされる凶器(ナイ…
結論
刑事訴訟法422条は憲法に違反しない。したがって、本件抗告は棄却されるべきである。
実務上の射程
刑事手続における不定期な期間制限(即時抗告期間等)の合憲性について、立法裁量を広く認めたものである。憲法違反の主張を排斥する際、立法政策の問題として処理する典型的な論理構成として機能する。なお、本決定後の改正により即時抗告期間は5日に延長されているが、本決定の法理自体は現在も維持されている。
事件番号: 昭和43(し)107 / 裁判年月日: 昭和44年1月22日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】旧刑事訴訟法下で終結した事件の再審請求棄却決定に対し、旧法に基づく即時抗告は許されず、特別抗告としてみても事実誤認の主張のみでは不適法である。 第1 事案の概要:強盗殺人および銃砲等所持禁止令違反の罪で旧刑事訴訟法(大正11年法律第75号)の下に公訴が提起され、終結した事件について、被告人が再審請…
事件番号: 昭和43(し)89 / 裁判年月日: 昭和43年11月7日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】再審請求において、刑訴法435条各号に該当する事由が認められない場合には、請求を棄却した原決定は正当であり、憲法32条違反等の主張は前提を欠く。 第1 事案の概要:抗告人は、確定判決に対して再審を申し立てたが、原決定により棄却された。これに対し、抗告人は、憲法31条(適正手続き)、32条(裁判を受…
事件番号: 平成16(ク)545 / 裁判年月日: 平成16年9月17日 / 結論: 破棄自判
再審請求を棄却した抗告審の決定に対する再抗告は,民訴法332条所定の即時抗告期間内に申し立てなければならない。
事件番号: 平成18(し)82 / 裁判年月日: 平成18年4月24日 / 結論: 棄却
即時抗告の申立てを受理した裁判所は,刑訴法375条を類推適用してその申立てを自ら棄却することはできない。