家庭裁判所の強制的措置許可決定に対する特別抗告の可否(消極)
少年法6条3項,少年法18条2項,児童福祉法27条の3,刑訴法433条
判旨
児童福祉法に基づく強制的措置許可決定に対し、特別抗告を申し立てることはできない。
問題の所在(論点)
家庭裁判所がした強制的措置許可決定に対し、刑事訴訟法433条等の規定を準用、あるいは直接適用して、特別抗告を申し立てることが可能か。
規範
児童福祉法33条の6第1項の規定に基づく家庭裁判所の強制的措置許可決定に対しては、法令上、上訴(特別抗告を含む)を認める規定が存在せず、かつ不服申立てを許さない趣旨であると解される。
重要事実
家庭裁判所が、児童福祉法に基づき児童相談所長等による強制的措置(入所措置等)を許可する決定を行った。これに対し、不服がある当事者が最高裁判所に対して特別抗告を申し立てた。
あてはめ
本件抗告について検討するに、家庭裁判所がした強制的措置許可決定に対し、特別抗告の申立てを認める特段の法的根拠は存在しない。したがって、当該決定に対して特別抗告を申し立てることは、法的に不適法であるといわざるを得ない。
事件番号: 昭和26(ク)26 / 裁判年月日: 昭和26年5月11日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告について裁判権を有するのは、訴訟法上特に許容された場合に限られ、民事事件においては憲法違反を理由とする特別抗告のみが認められる。 第1 事案の概要:抗告人が、最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案。抗告理由は、原決定において法律・命令・規則または処分が憲法に適合するか否かについての…
結論
本件抗告は不適法であり、棄却されるべきである。
実務上の射程
本決定は、児童福祉法上の許可決定に対する不服申立ての可否という手続的論点を扱っている。実務上は、裁判所の許可決定に対する不服申立てについては、個別法に特別の定めがない限り上訴できないという原則を確認するものである。ただし、基本的人権との関係で憲法違反を主張する場合の救済手段については、別途検討の余地がある点に注意を要する。
事件番号: 平成16(し)244 / 裁判年月日: 平成16年10月8日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑事手続付随措置法3条1項に基づく被害者傍聴優先措置に関する決定に対し、刑事訴訟法上の抗告をすることは認められない。 第1 事案の概要:東京地方裁判所が「犯罪被害者等の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律」3条1項に基づき、特定の者に対して傍聴の優先的な配慮等を行う措置(本件措置)を…
事件番号: 昭和26(ク)115 / 裁判年月日: 昭和26年7月12日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法が特に最高裁判所への抗告を許容した、原決定に憲法違反の判断が含まれる場合に限られる。したがって、旧民訴法419条の2(現行民訴法336条)に規定される要件を満たさない抗告は、不適法として却下される。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告…
事件番号: 昭和40(し)7 / 裁判年月日: 昭和40年6月21日 / 結論: 棄却
少年法第六条第三項により児童相談所長から事件送致を受けた家庭裁判所が、同法第一八条第二項により、少年の自由を制限し、またはその自由を奪うような強制的措置を指示してそお事件を児童相談所長に送致する旨の決定をした場合、これに対して抗告を申し立てることはできない。
事件番号: 昭和26(ク)214 / 裁判年月日: 昭和26年11月8日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は、民事訴訟法上、原決定における憲法判断の不当を理由とする場合に限られ、一般的な抗告理由に基づく申立ては不適法として却下される。 第1 事案の概要:抗告人が、最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案である。しかし、当該抗告の理由は、原決定における憲法判断の不当を指摘するものでは…