一 民法附則第二五条第二項により新法によつて相続人となる者は、同法施行当時生存している必要はないものと解すべきである。 二 右同条同項による相続人が応急措置法施行前に死亡した場合には、その相続については旧法を適用すべきである。
一 民法附則第二五条第二項により新法によつて相続人となる者は、同法施行当時生存していることを要するか 二 右同条同項による相続人が応急措置法施行前に死亡した場合におけるその相続の準拠法
民法(昭和22年法律222号)附則25条
判旨
共有者の一人が他の共有者の同意を得ずに単独で行った共有物の賃貸借契約は、その者の持分が過半数に満たない場合、他の共有者に対してはその効力を対抗することができない。
問題の所在(論点)
共有者の持分が過半数に満たない場合において、当該共有者が単独で行った共有物の賃貸借契約の効力は、他の共有者に対抗できるか(民法251条の処分か、252条の管理行為か、およびその要件)。
規範
共有物の賃貸は、民法252条の「管理」に関する事項に該当するため、共有者の持分の価格に従い、その過半数で決することを要する。したがって、持分の過半数に満たない共有者が、他の共有者の同意を得ることなく単独で行った賃貸借契約は、特段の事情のない限り、他の共有者に対してその効力を主張することができない。
重要事実
本件土地の共有者の一人であるPは、他の共有者の同意を得ることなく、単独で本件土地を上告人ら(賃借人)に賃貸した。しかし、Pの本件土地に対する持分は過半数に満たないものであった。その後、他の共有者である被上告人らが、上告人らに対し賃借権の対抗力を争った事案である。
事件番号: 昭和33(オ)288 / 裁判年月日: 昭和35年6月7日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】建物を共有して土地を不法占有する者は、共同不法占有者の一人として、他の共有者の有無にかかわらず土地全体を明け渡す義務を負う。この場合、判決の既判力が他の共有者に及ばないことは、当該共有者に対する明渡し請求の可否に影響しない。 第1 事案の概要:上告人は、訴外Dほか1名と本件建物を共有し、当該建物の…
あてはめ
本件において、賃貸人であるPの持分は過半数に満たないと認定されている。また、Pは他の共有者の同意を得ず単独で本件土地を賃貸している。共有物の賃貸は管理行為であり、持分の過半数による決定が必要であるところ、Pは単独でこれを行う権限を有しない。したがって、上告人らが主張する賃借権は、被上告人ら(他の共有者)に対して対抗し得ないものと解される。
結論
持分の過半数に満たない共有者が独断で行った賃貸借契約は、他の共有者に対抗できない。上告人らの賃借権の抗弁は採用し得ず、上告を棄却する。
実務上の射程
共有物の賃貸借が「管理」にあたることを前提とし、252条の要件(過半数)を欠く契約の対抗力を否定する標準的な判断枠組みである。答案上は、少数持分権者による勝手な利用・収益に対する排斥の根拠として利用する。
事件番号: 昭和36(オ)397 / 裁判年月日: 昭和39年2月25日 / 結論: 棄却
共有物を目的とする貸借契約の解除は、共有者によつてされる場合は、民法第二五二条本文にいう「共有物ノ管理ニ関スル事項」に該当すると解すべきであり、右解除については、民法第五四四条第一項の規定は適用されない。
事件番号: 昭和38(オ)734 / 裁判年月日: 昭和39年1月23日 / 結論: 棄却
共有土地を賃貸する行為は、民法第二五二条にいう「共有物ノ管理ニ関スル事項」にあたる。
事件番号: 昭和41(オ)1183 / 裁判年月日: 昭和42年2月17日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】共有物の賃貸借契約の解除は、共有物の保存行為(民法252条ただし書)ではなく、管理行為(同法252条本文)に該当し、持分の価格の過半数で決定すべきである。 第1 事案の概要:共有物件について、共有者の一部が賃貸借契約を締結し、または解除しようとした事案。原審は、当該契約およびその解除等に関する行為…
事件番号: 昭和31(オ)664 / 裁判年月日: 昭和33年1月23日 / 結論: 棄却
借地上の建物が滅失し借地権者が新たに非堅固建物を築造するにあたり、存続期間満了の際における借地の返還を確保する目的をもつて、残存期間を超えて存続する建物を築造しない旨借地権者をして特約させた場合、右特約は借地法第一一条により無効である。