公職選挙法第二〇二条以下に規定する手続によらないで選挙または当選の無効確認を求める訴は不敵法である。
公職選挙法第二〇二条以下の規定によらないで選挙または当選の無効確認を求める訴の適否
公職選挙法202条,公職選挙法203条,公職選挙法205条
判旨
公職選挙法に基づき行われた選挙の効力に関する争訟は、同法202条以下に規定された手続によらなければならない。これによらない選挙無効確認の訴えは、不適法なものとして却下されるべきである。
問題の所在(論点)
公職選挙法に基づき行われた選挙の効力を争うにあたり、同法202条以下に定める特別の争訟手続を経ることなく、一般的な訴訟として選挙の無効確認を請求することができるか。
規範
公職選挙法に基づき、選挙管理委員会の管理の下に行われた選挙の効力に関する争訟は、同法202条以下に規定する所定の手続によってのみこれを行うべきである。この規定は排他的なものであり、公職選挙法の定める争訟手続によらない一般的訴訟形態による無効確認の請求は認められない。
重要事実
上告人は、公職選挙法に基づき実施された選挙の結果(または選挙自体)が無効であるとして、その確認を求める訴えを提起した。しかし、上告人は同法202条以下に規定された出訴期間や提起手続等の要件を充足せず、むしろこれらの規定にかかわらずいつでも無効確認を請求できるとの前提に立っていた。
あてはめ
本件において上告人が提起した訴えは、公職選挙法の規定にかかわらず、いつでも選挙の無効確認をなしうるとする前提に基づいている。しかし、同法所定の選挙が行われた以上、その効力争訟は同法202条以下の手続を排他的に用いるべきである。したがって、これら所定の手続を遵守せずになされた本訴は、争訟手続としての適法性を欠いているといえる。
結論
本件訴えは不適法であり、上告を棄却した原審の判断は妥当である。
実務上の射程
選挙訴訟が民衆訴訟(行政事件訴訟法5条)としての性格を有し、かつ公職選挙法による排他的な手続規制を受けることを確認した判例である。答案上は、特別の手続規定がある場合に、一般の訴訟形態による出訴が制限される根拠として引用する。
事件番号: 昭和36(オ)672 / 裁判年月日: 昭和36年10月12日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】選挙が無効となるためには、選挙規定の違反が結果に異動を及ぼすおそれがある場合に限られる。また、明文規定がなくとも、選挙の自由公正が著しく害された場合には選挙無効の事由となり得る。 第1 事案の概要:上告人は、現行の公職選挙法制度全体に憲法の基本路線を逸脱する欠陥があること、および、候補者が公営立会…