調停調書に対する請求異議の訴の第一審は、調停の成立した裁判所の専属管轄に属する。
調停に対する請求異議の訴の管轄
民訴法545条,民訴法560条
判旨
調停調書に基づく強制執行の排除を求める請求異議の訴えは、当該調停が成立した裁判所の専属管轄に属する。
問題の所在(論点)
調停調書を債務名義とする請求異議の訴えの第一審管轄裁判所はどこか。民事執行法33条(旧民事訴訟法545条等)の解釈が問題となる。
規範
請求異議の訴え(民事執行法35条)において、債務名義が裁判上の調停である場合には、当該調停が成立した裁判所が第一審の専属管轄裁判所となる。
重要事実
上告人は、調停調書の執行力ある正本に基づく強制執行の排除を求めて請求異議の訴えを提起したが、管轄権の有無が争点となり上告に至った。
あてはめ
最高裁の判例(昭和28年5月7日判決)を踏襲し、調停調書は確定判決と同一の効力を有することから、判決の場合と同様に、その債務名義の基礎となる手続(調停)が行われた裁判所が管轄すべきであると解される。
結論
本件請求異議の訴えは、当該調停の成立した裁判所の専属管轄に属する。
実務上の射程
債務名義が裁判外の調停や公正証書ではなく「裁判上の調停」である場合、管轄は民事執行法33条2項(旧法545条相当)に準じ、調停成立裁判所の専属管轄となる点に注意が必要である。
事件番号: 昭和24(オ)271 / 裁判年月日: 昭和28年5月7日 / 結論: 棄却
一 調停調書に対する請求異議の訴の第一審は、当該調停の成立した裁判所の専属管轄に属する。 二 区裁判所で成立した調停に対し裁判所法施行後に提起する請求異議の訴の第一審は、右区裁判所の所在地を管轄する地方裁判所の専属管轄に属する。 三 家屋の賃貸人がみずから使用する必要があるとして、賃借人を相手方として家屋明渡の調停を申…