昭和二五年政令第二二五号による改正前の地代家賃統制令施行当時、博覧会の見物人を相手に飲食店を営む目的で、その開催期間たる、二ケ月を賃貸期間と定めてなされた土地賃貸借は、一時使用のためにする賃貸借であつて、その当時においても同令の適用がなかつたものと解するのを妥当とする。
一時使用のためにする賃貸借と昭和二五年政令第二二五号による改正前の地代家賃統制令の適用の有無
昭和25年7月11日政令225号による改正前の地代家賃統制令(昭和21年勅令443号)2条,昭和25年7月11日政令225号による改正前の地代家賃統制令(昭和21年勅令443号)23条
判旨
博覧会の見物人を相手に飲食店業を営む目的で、開催期間中の2ヶ月間に限り土地を賃借する契約は、一時使用のための賃貸借に該当し、賃料等の統制法令の適用を受けない。
問題の所在(論点)
博覧会期間中の飲食店営業を目的とした2ヶ月間の土地賃貸借について、地代家賃統制令の適用があるか(「一時使用」にあたるか)。
規範
賃貸借契約が「一時使用のため」のものであるか否かは、契約の目的、賃貸借の期間、その他の諸事情を総合的に考慮して判断すべきであり、客観的に短期間の利用に限定される特段の事情がある場合には、統制法令の適用外となる。
重要事実
上告人は、松山市で開催される博覧会の見物人を相手に飲食店を営む目的で、被上告人から会場付近の宅地約20坪を賃借した。契約期間は、博覧会の開催期間である昭和24年3月20日から同年5月20日までの2ヶ月間と定められ、賃料として4万円が支払われた。
あてはめ
本件契約は、博覧会の見物人を対象とした飲食店営業という極めて限定的な目的のために締結されている。また、賃貸借期間も博覧会開催中の2ヶ月間という極めて短期間に設定されている。これらの事実から、本件契約は継続的な土地利用を前提としたものではなく、客観的に一時的な必要を満たすためのものといえる。したがって、本件は「全く一時使用のための賃貸借」に該当すると評価される。
結論
本件賃貸借は一時使用のためのものであるから、地代家賃統制令の適用はなく、同令違反を理由とする上告人の主張は認められない。
実務上の射程
借地借家法25条(一時使用目的の借地権)や同法40条(一時使用目的の借家)の「一時使用」の判断指標として活用できる。利用目的が限定的(博覧会、工事用仮設事務所等)であり、かつ期間が客観的に短期間であることが明確な場合に、強行規定の適用を排除する根拠となる。
事件番号: 昭和42(オ)666 / 裁判年月日: 昭和43年3月28日 / 結論: 棄却
裁判上の和解により成立した土地賃貸借についても、土地の利用目的、地上建物の種類、設備、構造、賃貸期間等諸般の事情から、賃貸借当事者間に短期間にかぎり賃貸借を存続させる合意が成立したと認められる場合には、右賃貸借は、借地法第九条にいう一時使用の賃貸借に該当し、同法第一一条の適用を受けないと解すべきである。
事件番号: 平成25(行ヒ)562 / 裁判年月日: 平成28年6月28日 / 結論: 破棄差戻
普通地方公共団体は,平成12年法律第89号による改正により地方自治法(平成14年法律第4号による改正前のもの)100条12項及び13項の政務調査費の制度が設けられた後においても,地方議会の会派に対し,同条12項に定める「調査研究に資するため必要な経費」以外の経費を対象として,地方自治法232条の2に基づき,補助金を交付…