夜間道路上で警邏中の警察官から職務質問を受け、巡査駐在所に任意同行された所持品等につき質問中、隙をみて逃げ出した被告人を、更に質問を続行すべく追跡して背後から腕に手をかけ停止させる行為は、正当な職務執行の範囲を超えるものではない。
正当な職務質問と認められる事例
憲法33条,憲法35条,警察官等職務執行法2条
判旨
本決定は、原判決の事実認定を前提とする限り、法令違反や憲法違反は認められないとして上告を棄却したものである。
問題の所在(論点)
刑事訴訟法405条に規定される上告理由(憲法違反、判例違反)の有無、および同法411条による職権破棄の必要性が問題となった。
規範
刑訴法405条の上告理由に該当するか否かは、原判決の認定した事実関係を前提として判断されるべきであり、事実に反する前提に基づく主張や単なる事実誤認、法令違反の主張は適法な上告理由とはならない。
重要事実
被告人側が、原判決には事実誤認、憲法違反、および法令違反があるとして上告を申し立てた事案である。しかし、弁護人が主張する憲法違反は原審の認定に反する事実を前提とするものであり、法令違反の主張も原判決が認定した事実関係に照らせば正当な判断の範囲内であった。
あてはめ
弁護人の主張のうち、第一点は事実誤認の主張にすぎず、第二点は原審の認定に反する事実を前提とした憲法違反の主張であって前提を欠く。第三点の法令違反については、原判決が認定した事実関係の下では正当な判断であり、違法は認められない。したがって、いずれも405条の上告理由に該当せず、記録を精査しても411条を適用して職権で破棄すべき事由も認められない。
結論
本件上告には適法な理由がないため、棄却されるべきである。
実務上の射程
判決文が極めて簡略であるため、具体的な実体法上の論点については不明であるが、上告審における形式的な上告理由の判断枠組みを示すにとどまる。答案作成上は、原審の事実認定の拘束力や上告理由の限定性を確認する際に参照される性質のものである。
事件番号: 昭和25(あ)1259 / 裁判年月日: 昭和26年5月11日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑事訴訟法405条の上告理由に当たらない不服申立て、および同法411条の職権破棄事由が認められない事案において、上告を棄却した事例である。 第1 事案の概要:弁護人が上告趣意を提出して上告を申し立てたが、その具体的な内容は判決文からは不明である。最高裁判所は、記録を精査して上告理由の有無を判断した…
事件番号: 昭和25(あ)158 / 裁判年月日: 昭和25年10月11日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】本決定は、刑事訴訟法405条の上告理由に該当しない主張を棄却し、かつ、記録を精査しても同法411条の職権破棄事由が認められないことを示したものである。 第1 事案の概要:被告人が有罪判決を受け上告したが、弁護人の上告趣意の内容が事実誤認および訴訟法違反を前提とする擬律錯誤(法の適用ミス)の主張であ…