一 原判決宣告の日時が公判調書記載の日時と異るとの主張はすることができない。 二 高裁が抗告審としてした決定に対しては同法第四二七条によつて、再抗告ができないのであるから、同第四二八条第二項、第三項は適用の余地がない。
一 原判決宣告の日時が公判調書記載の日と異るとの主張は適法か 二 高等裁判所が抗告審としてした決定に対しその裁判所に異議の申立ができるか
刑訴法52条,刑訴法427条,刑訴法428条,刑訴規則44条1項2号
判旨
高等裁判所が抗告審として下した決定に対しては再抗告ができないため、これに対する異議申立ては不適法であり、元の決定は特別抗告期間の経過により確定する。
問題の所在(論点)
高等裁判所の抗告審としての決定に対し、異議申立てをすることができるか。また、不適法な異議申立てがなされた場合の原決定の確定時期および特別抗告の適法性が問題となる。
規範
刑事訴訟法427条によれば、高等裁判所が抗告審としてした決定に対しては、原則として再抗告をすることはできない。また、不適法な不服申立てを行っている間に、本来の特別抗告期間を経過した場合には、原決定は確定したものと解される。
重要事実
申立人は第一審で有罪判決を受け、控訴を申し立てたが、期間経過により控訴棄却決定を受けた。これに対し高等裁判所に即時抗告をしたが棄却されたため、さらに異議を申し立てた。この異議申立てが棄却されたため、申立人は最高裁判所に特別抗告を申し立てた。
あてはめ
本件において、名古屋高等裁判所が抗告審として下した決定は、刑訴法427条に基づき再抗告が制限されるものである。したがって、これに対する異議申立ては法的に認められず不適法である。この不適法な申立てによっては特別抗告期間の進行は妨げられないため、第一審の控訴棄却決定は特別抗告期間の経過により既に確定している。また、仮に異議申立て自体を特別抗告とみなしたとしても、刑訴法405条の事由が示されていないため不適法である。
結論
本件特別抗告は、既に確定した決定に対するもの、あるいは適法な不服申立理由を欠くものとして、不適法であり棄却される。
実務上の射程
決定に対する不服申立構造(抗告・再抗告・特別抗告)の限界を示す。実務上、高裁の抗告審決定に対する通常の再抗告が不可であること、および誤った不服申立てによって期間を徒過した際の救済が極めて困難であることを確認する際に用いる。
事件番号: 昭和27(あ)2265 / 裁判年月日: 昭和27年12月5日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】国税犯則事件において、起訴前通告処分の事実は、被告人が証拠として同意した通告書の写しや、通告を受けたが納付できなかった旨の検察官面前調書により認定することができる。 第1 事案の概要:被告人が国税犯則事件で起訴されたが、弁護人は起訴前に通告処分がなされていなかったと主張した。記録上、第一審において…