行政事件訴訟法一四条四項により出訴期間の計算をする場合には、「裁決があつたことを知つた日又は裁決の日」を期間に算入すべきである。
行政事件訴訟法一四条四項による出訴期間の計算と「裁決があつたことを知つた日又は裁決の日」の算入
行政事件訴訟法14条1項,行政事件訴訟法14条3項,行政事件訴訟法14条4項
判旨
行政事件訴訟法14条4項を適用して取消訴訟の出訴期間を計算する場合、裁決があったことを知った日又は裁決があった日を初日として期間に算入すべきである。
問題の所在(論点)
行政事件訴訟法14条4項に基づく取消訴訟の出訴期間の計算において、裁決があったことを知った日(または裁決日)を期間の初日に算入すべきか、あるいは民法の一般原則に従い初日を不算入とすべきかが問題となった。
規範
行政事件訴訟法14条4項(旧法下。現行法14条3項)による期間計算においては、初日不算入の原則(民法140条)の例外として、裁決があったことを知った日、あるいは裁決があった日を初日として算入し、期間を計算する。
重要事実
上告人が提起した取消訴訟において、裁決があったことを知った日等を出訴期間の起算点として計算した結果、出訴期間を経過しているか否かが争われた。原審は、当該告知日や裁決日を初日に算入して期間を計算し、上告人の訴えを期間経過により不適法と判断した。これに対し、上告人が初日不算入の原則を主張して上告したものである。
事件番号: 昭和39(行ツ)75 / 裁判年月日: 昭和42年2月24日 / 結論: 棄却
贈与税課税権の消滅時効の起算日は、贈与によつて財産を取得した年の翌年の三月一日であると解するのが相当である。
あてはめ
行政事件訴訟法14条4項は、出訴期間の計算に関する特則を定めたものである。同条項を適用する場合、「裁決があつたことを知つた日」または「裁決があつた日」という基準日そのものを期間の計算に含めることが相当である。本件において、原審がこれらの日を初日として算入し期間を計算したプロセスは、同条項の正しい解釈に基づくものであり、適法であると評価される。
結論
取消訴訟の出訴期間計算において、裁決を知った日等は初日に算入される。本件出訴期間の起算点に関する原審の判断に違法はなく、上告は棄却される。
実務上の射程
本判決は旧行政事件訴訟法下の判断であるが、現行法14条3項の解釈としても維持されている。実務上、取消訴訟の出訴期間を検討する際には、民法の初日不算入原則が適用されず、基準日当日が1日目としてカウントされる点に注意が必要である。答案上では、期間計算の起算点を明示する際に、本判決の趣旨に触れつつ正確に日付を特定することが求められる。
事件番号: 昭和50(行ツ)93 / 裁判年月日: 昭和51年5月6日 / 結論: 破棄自判
課税処分に対する異議申立につき税務署長がした決定の取消を求める訴の出訴期間は、右課税処分に対する審査請求につき裁決があつた場合においても、異議申立についての決定があつたことを知つた日又は決定の日から起算すべきである。
事件番号: 昭和25(オ)440 / 裁判年月日: 昭和27年8月5日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】昭和22年法律第87号相続税法の下では、相続税と贈与税は厳格に区別されており、相続税に関する延納規定を贈与税に適用することはできない。したがって、贈与税についてなされた延納許可を取り消す処分は適法である。 第1 事案の概要:上告人は、昭和22年法律第87号相続税法に基づき、贈与税の納付について相続…
事件番号: 平成20(行ヒ)139 / 裁判年月日: 平成23年2月18日 / 結論: 破棄自判
香港に赴任しつつ国内にも相応の日数滞在していた者が国外財産の贈与を受けた場合において,当該贈与を受けたのが上記赴任の開始から約2年半後のことであり,通算約3年半にわたる赴任期間中の約3分の2の日数を香港の居宅に滞在して過ごし,その間に現地での業務に従事していたなど判示の事実関係の下では,上記期間中の約4分の1の日数を国…
事件番号: 昭和38(オ)695 / 裁判年月日: 昭和39年10月13日 / 結論: 棄却
審査決定の通知書が審査の請求人に郵便をもつて配達された日は、所得税法(昭和三七年法律第六七号による改正前)第五一条第二項が出訴期間の起算日とする「審査の決定に係る通知を受けた日」にあたる。