適法な期日指定を受けた訴訟代理人が辞任するも、その訴訟代理人に対する期日の指定は本人に対しても効力を生ずる。
適法な期日指定を受けた訴訟代理人の辞任と本人に対する期日指定の効力
民訴法81条
判旨
適法な期日指定を受けた訴訟代理人が辞任した場合であっても、当該代理人に対する期日の告知は本人に対しても効力を生じるため、本人が出頭しないまま結審し、または判決言渡期日の呼出状を送達せずになされた判決に訴訟手続上の違法はない。
問題の所在(論点)
訴訟代理人が適法な期日指定後に辞任した場合において、本人に対する期日の告知・送達を欠いたまま結審し、または判決を言い渡すことが、民事訴訟法上の手続違背に当たるか。
規範
適法な期日指定を受けた訴訟代理人に対する期日の告知は、たとえその後に当該代理人が辞任したとしても、本人に対してその効力を生じる。また、弁論期日において判決言渡期日が指定されている場合には、改めて呼出状を送達することなく判決を言い渡すことができる。
重要事実
当事者の訴訟代理人は、裁判所から適法に期日の指定および告知を受けていたが、その後に辞任した。当該期日において、本人は出頭しなかったが、裁判所はそのまま結審した。さらに、弁論期日において判決言渡期日が指定されていたが、その言渡期日について本人への呼出状の送達は行われないまま、判決が言い渡された。
あてはめ
本件では、訴訟代理人が適法に期日の指定を受けており、この告知の効力は代理権の消滅にかかわらず本人に及ぶと解される。したがって、本人が当該期日に出頭しなかったとしても、裁判所が結審することに違法はない。また、弁論期日においてすでに判決言渡期日が指定されていた以上、改めて呼出状を送達する手続は不要であり、呼出状なしで判決を言い渡した手続にも違背は認められない。
結論
訴訟手続に違背はなく、本人が出頭しないままの結審および判決言渡しは適法である。
実務上の射程
代理人の辞任による期日告知の効力遮断を否定し、訴訟遅延を防止する実務運用を支える。答案上は、当事者の手続的保障と訴訟経済の調和の観点から、代理人への告知の効力が本人に承継される場面で引用すべき判例である。
事件番号: 昭和31(オ)655 / 裁判年月日: 昭和32年12月24日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】期日変更および弁論再開の許否は裁判所の職権に属し、当事者の不出頭が責めに帰すべき事由に基づく場合には、期日変更を認めず不出頭のまま審理・判決しても違法ではない。 第1 事案の概要:控訴人(上告人)は、第一回口頭弁論期日の変更を得た後の次回期日(5月10日)についても、診断書を添えて再度期日変更を申…