処女を強姦して処女膜裂傷(処女膜の左後方に粘膜下出血を伴う〇・五糎の裂創)を生ぜしめたときは、刑法第一八一条の強姦致傷罪が成立する。
強姦して処女膜裂傷を生ぜしめた場合と刑法第一八一条の罪の成立。
刑法181条
判旨
被告人が公判期日に欠席した場合であっても、判決の宣告は被告人の出席を要せずに行うことができるとする刑訴法285条等の規定は、憲法37条が保障する被告人の公判出席権に違反しない。
問題の所在(論点)
被告人の公判出席を要件とする刑事訴訟法の規定にかかわらず、被告人欠席のまま判決を宣告することが、憲法37条(証人審問権・公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利等)に違反するか。
規範
憲法37条は被告人が公判に出席する権利を保障しているが、これは絶対的なものではない。被告人が正当な理由なく出頭を拒否し、又は裁判所の許可なく退廷するなど、自らその権利を放棄し、又は審理の進行を妨げる場合には、適正かつ迅速な裁判を実現するため、被告人の出席なしに審理・宣告を行うことは許容される。
重要事実
本件は、被告人の上告趣意において、被告人の欠席のもとでなされた判決宣告等の手続が憲法違反(訴訟法・法令違反)であると主張された事案である。判決文自体からは具体的な事案の詳細は不明であるが、引用されている昭和25年大法廷判決の趣旨に照らせば、被告人が在廷せずに判決が宣告された状況があったと推認される。
あてはめ
判決文によれば、上告人の主張は単なる法令・訴訟法違反であり、刑訴法405条の上告理由に当たらないとされた。また、本件の訴訟経過を記録に照らして検討しても、被告人の出席なしに宣告手続を進めたことに、職権で破棄すべき著しい正義に反する違法(刑訴法411条)は認められない。これは、被告人の出席権が訴訟経済や審理の円滑な進行との比較衡量において制限され得ることを前提としている。
結論
被告人不在のまま判決を宣告した原審の手続に憲法違反はなく、上告を棄却する。
実務上の射程
被告人の公判出席権の限界を示す射程をもつ。答案上は、被告人が審理を拒否・妨害する場合の「欠席裁判」の合憲性を論じる際、憲法37条の権利放棄または正当な制限の論拠として本決定(および引用される昭和25年判決)を利用できる。
事件番号: 昭和31(あ)4171 / 裁判年月日: 昭和32年7月25日 / 結論: 棄却
医師の作成した診断書には、正規の鑑定人の作成した書面に関する刑訴第三二一条第四項が準用されるものと解するを相当とする。