そして、銃砲等所持禁止令施行規則又は鉄砲刀剣類等所持取締令に「刃渡」とは棟区(むねまち、すなわち刀身の峰部の柄の窪みの箇所)と・子(ぼうし、すなわち切先)とを直線で測つたものをいうものと解するを相当とする。
銃砲等所持禁止令施行規則第一条にいわゆる「刄渡」の意義
銃砲等所持禁止令施行規則1条,鉄砲刀剣等所持取締令1条
判旨
銃砲刀剣類等所持取締令(現:銃刀法)における「刃渡り」とは、棟区から切先までを直線で測った長さを指すと解するのが相当である。
問題の所在(論点)
銃砲刀剣類等所持取締令(現在の銃砲刀剣類所持等取締法)における「刃渡り」の定義およびその具体的な測定方法は如何なるものか。
規範
銃砲等所持禁止令施行規則又は銃砲刀剣類等所持取締令にいう「刃渡」とは、棟区(むねまち。刀身の峯部の柄の窪みの箇所)と、鋩子(ぼうし。切先)とを直線で測ったものをいう。
重要事実
被告人が銃砲刀剣類等所持取締令に違反して刀剣類を所持していた事案において、当該刀剣類の「刃渡り」の測定方法が争点となった。弁護人は、原判決の事実認定や証拠調べの手続きに違法があるとして上告した。
あてはめ
事件番号: 昭和28(あ)2982 / 裁判年月日: 昭和29年4月22日 / 結論: 棄却
所論公訴事実と原審認定の事実とはその基本的事実関係において相違するところなく、単に欺罔方法の一部に差異あるに過ぎないのであるから、たとえ原審が訴因変更の手続を経ることなく、判示事実を認定したからとて、これによつて、実質的に被告人に不当な不意打を加えその防禦権の行使を妨げたものと認めることはできないのであつて原判決には所…
本件における刃渡りの測定について、棟区(刀身の峯部にある柄との境界の窪み)から切先(鋩子)までの直線距離をもって測定すべきである。原判決がこの基準に従って事実認定を行ったのであれば、証拠調べの手続きや事実認定に違法があるとは認められない。
結論
「刃渡り」とは棟区と切先を直線で結んだ長さである。本件上告には理由がなく、棄却されるべきである。
実務上の射程
本判決は、銃刀法の規制対象となる刀剣類の長さを画一的に判断するための基準を示したものである。答案上は、罪刑法定主義の観点から構成要件要素である「刃渡り」を解釈する際の定義として利用できる。特に日本刀のような反りがある形状であっても、弧の長さではなく直線距離で測るべきことを明確にしている点に意義がある。
事件番号: 昭和23(れ)1195 / 裁判年月日: 昭和23年12月2日 / 結論: 棄却
論旨は、諸般の事情を縷々陳述して、原審の科刑情状に比して重きに過ぎる所以を説き、被告人に對しては罰金刑又は執行猶豫の言渡を爲すべきであると主張するのである。しかし、假りに所論のような事情があつたとしても、原審が判示犯行を認定して、被告人に對し懲役六月の實刑を言渡したことをもつて違法であると速斷することはできない。
事件番号: 昭和23(れ)175 / 裁判年月日: 昭和23年6月29日 / 結論: 棄却
短刀であると小刀であるとを問わず刄渡り十五糎以上のものの所持は凡て銃砲等所持禁止令に違反するものと解することを相當とするから同令に違反するのは短刀の場合で小刀の場合は含まないという論旨の理由がない。
事件番号: 昭和26(れ)157 / 裁判年月日: 昭和26年6月29日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】事実誤認または量刑不当の主張は、刑訴応急措置法13条2項に基づき、適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:被告人が原判決に対して上告を申し立てた事案。弁護人が提出した上告趣意書において、原判決における事実の認定に誤りがあること、および、宣告された刑の量定が不当に重いことを主張した。 第2…
事件番号: 昭和26(れ)892 / 裁判年月日: 昭和26年10月30日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】強盗致死罪の成立に際し、窃盗、詐欺、恐喝の各罪に関する判例の判示は必ずしも適切ではなく、強盗罪の独自の性質に照らして判断されるべきである。また、証拠物である凶器の認定において、物件の形状が異なれば別個の物として扱うべきである。 第1 事案の概要:被告人が強盗致死等の罪に問われた事案において、弁護人…