昭和二三年産米については、いわゆる事前割当手続がない場合においても、供出義務を免れない。
昭和二三年産米の供出義務といわゆる事前割当手続の要否
食糧管理法施行規則附則2項
判旨
昭和23年産米の供出義務については、食糧管理法施行規則附則2項の規定に基づき、作付前の事前割当手続がない場合であっても発生する。本判決は、食糧確保臨時措置法と食糧管理法の適用範囲の区別を明確にし、当該規則の正当性を認めたものである。
問題の所在(論点)
昭和23年産米について、作付前のいわゆる事前割当手続がなされていない場合であっても、食糧管理法に基づく産米供出義務が発生するか。また、食糧確保臨時措置法に関する判例の射程が本件に及ぶか。
規範
食糧管理法令の解釈として、特定の年度(昭和23年)の産米については、食糧管理法施行規則(昭和23年12月18日改正)附則2項が適用される。同規定により、作付前の事前割当手続が行われていない場合であっても、法律上の産米供出義務が発生すると解するのが相当である。
重要事実
被告人は、昭和23年産米の供出義務に違反したとして食糧管理法違反で起訴された。被告人側は、作付前の事前割当手続がなされていない以上、供出義務は発生しないと主張。また、被告人は食糧確保臨時措置法に関する判例を引用し、事前割当の必要性を訴えた。
あてはめ
食糧管理法施行規則附則2項は、昭和23年産米の供出について特段の規定を置いている。この規定に照らせば、事前割当手続の欠如は供出義務の発生を妨げない。被告人が引用する判例は「食糧確保臨時措置法」の解釈に関するものであり、本件昭和23年産米に適用される「食糧管理法」の解釈には直接適用されないため、被告人の主張は失当である。
結論
被告人に供出義務が認められるとした原判決の判断は正当であり、上告を棄却する。
実務上の射程
行政上の手続(事前割当)の欠缺が、実体法上の義務(供出義務)の発生にどの程度影響するかという論点において、個別法令の附則や経過措置の規定が優先されることを示した事例。司法試験においては、法令の適用範囲や手続的要件の要否を判断する際の参照となり得る。
事件番号: 昭和26(あ)4847 / 裁判年月日: 昭和28年4月23日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】食糧管理法等の規制に基づき、法定の除外事由がない限り、米麦等をその生産者から買い受ける行為は、同法違反の罪を構成する。 第1 事案の概要:被告人が、法定の除外事由がないにもかかわらず、米麦等の主要食糧をその生産者から買い受けたとして、食糧管理法違反で起訴された事案。被告人側は憲法違反等を主張して上…